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Fate/EXTRA IN 衛宮士郎
二回戦開始
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ントを怒鳴っているのがきこえる。

「しゃがめ」

俺はアーチャーの言われたとおり、身を屈んでその場に伏せ、アーチャーも壁に寄りかかった。

「どういう…って、旦那を勝たせるために結界を張ったんですよ。決勝まで待つなんて、前回も思ったけど面倒ですし?」

どうやら予想通り、この結界はサーヴァントの独断による発動のようだ。

(隙があるけど、どうする?)

(ここは、手は出さない方がいいだろう)

アーチャーはアイコンタクトで俺に合図をしてきた。確かに、情報もないのに相手に襲いかかるのは、危険だ。ここは情報収集に徹することにした。

「誰が、そのような事を命じたのだ、と言っている。イチイの毒はこの戦いには不要だと言った筈。戦わずして相手を嬲るなど、どうにも誇りと言うものが欠如しているようだな」

早速情報がきたなイチイの毒。それがこの結界の正体か……………つまり、それがあのサーヴァントの出自に関わってくるのだろうか。

「だーかーら、最初にも言ったんすけど、俺には誇りなんて求められても困るんだっての。それで勝てるんなら、俺は英雄になんざなってませんし?それで相手を倒せるんだったらよかったんですが、俺は毒を盛って殺すリアリストなんでね」

どうやらあのサーヴァントは誇りとかそういう類のものを重視する英雄ではないようだ。セイバーのように真っ正面から戦うのではなく、奇襲、毒殺といったやり方で勝つのが、サーヴァントのあり方らしい。

「成程、奇襲に条約違反と言った策に頼るのがお前の戦いか」

そう言ったブラックモアの声は、一段とトーンが落ちていた。ありありと見て取れる怒気は、隠れて様子をうかがっている俺たちにも届いている。一触触発のピリピリとした空気の中、再び彼は口を開く。

「いまさら結界を解け、とは言わぬ。だが、信義と忠心。その二つをしっかりと教え込まねばならないということは分かった。……今は戻るぞ」

「……はいよ。仰せのままに」

渋々返事をする声と共に、二人はリターンクリスタルを使ったのかその場から消えた。
ようやく先に進むことが出来る。
先に進むと一本の木が立っていた。
眼前の木からは毒々しい、濃密な魔力が零れ、濃い紫の霧が出ている。
間違いなく、あれこそが毒の基点。

「あれが起点だな。アーチャー!」

「承知した」

アーチャーは干将・莫邪を投影し起点の木を切り倒す。すると、あたりの紫色の霧は消え、呼吸が楽になった。

「これでやっと探索ができるな。行こうぜアーチャー」

「いや、今日はここまでにしておこう。あれだけ毒を浴びたのだ。体に異変があるかもしれん」

異変って言われても対したことはないんだが、ここはアーチャーの意見に賛成した方がいいかもしれない。

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