二回戦開始
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「他のマスターたちも同様に詠んだのですが、貴方だけが霞に隠れた存在。――どうか答えてほしい。貴方は、何なのですか?」
「え?」
本当に分からない…………返答に困るな……………。思わず、一歩後退してしまう。
「――警戒しないで下さい。私は、貴方の対戦者ではないのですから」
「……………ああ、わかったよ」
無意識の内に警戒心を持っていたようだ。ラニに指摘され、それを抑える。でも、いきなり変なこと言われたら…………な?
「さっきも言ったけど、俺は衛宮士郎。それ以上でもそれ以下でもないさ。というか何でそんなことを聞いてくるんだ?」
「私は新たに誕生する星を探している。その為に、多くの星を詠むのです」
「ふ〜ん」
星というものは何をさしているかわからないが、恐らくこの学校で誰かを探しているのだろう。
「私はもっと星を観なければならない。ですので協力を要請します。ブラックモアの星を、私にも教えてほしい。そしてあなたはブラックモアの情報を手に入れる」
いかがでしょう、と促されるが、つまりはどういう事なのだろうか?
星を詠む、という行為についても良く分からないが、対戦者の情報がわかるなら、有益なものになるだろう。
相手の情報がまだあまりないからな………………貰えるなら貰ったいいだろう。アーチャーはなんかいうかもしれないけどいっか。
「わかった。協力するよ。俺はどうすればいいんだ?」
「何かどんな小さな遺物でも良いから持って来てください。どれだけ希薄な物であろうと私はソレから星を読み取ることが出来る」
要するにサーヴァントが使ったものあるいはその一部を持ってこればいいのか………………。
それを渡すことによって情報が手に入る。いつの時代になっても魔術師が等価交換を求めるのはずっと変わっていないな。
「了解。任せろ」
「ありがとうございます。では、ごきげんよう」
そう返すとと頭を下げ、ラニは歩いていった。その姿を見送ると
「やれやれ、貴様はすぐに安請け合いする。今がどんな状況かわかっているのか?」
アーチャーが飽きれながら実体化してきた。くっ!やっぱり、こいつの呆れたような顔はムカつく。
「うるさい。いいだろ別に」
「まっ、今回は報酬があるだけよしとしてやろう。無償奉仕はごめんだからな」
ふぅ〜とため息をつき、実体化を解くアーチャー。こいつと結びつきが強くなったって嘘じゃないか?そんなことを思いながら、図書館へと向かった。
図書室につくととりあえず片っ端から植物図鑑を引っ張り出して調べてみる。イチイについてはすぐに見つかった。
【イチイ】
別名アララギ。
果実は甘く、そのまま食用にしたり、焼酎漬けにして果実酒が作られる。
しかし種
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