二回戦開始
[11/15]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
神々しい光が宿る。
「私はこの一閃で進むべき道を切り開く!ゆくぞ!!」
セイバーは自らの手にある聖剣振りかぶり
「約束された勝利の剣!!」
究極の斬撃を放つ。凄まじい轟音。単純な破壊力でいえば神霊レベルの威力を誇るエクスカリバーの前に存在できる物などない。
「ば、馬鹿な!?この子が敗れるとは――――!!」
ありとあらゆる存在を切り裂く光の奔流は、ライダーと天馬に破壊していく膨大な光の束に完全に飲み込まれ、何も言い残す事無く、ライダーは天馬と共に無へと還っていった。
「うわぁぁぁっ!!」
目を覚ました。ぼんやりとした意識のまま、天井を眺める
「……なんて夢だ」
手のひらで顔を撫でながら、呟く。額に浮かんだ汗が、指先を濡らした。それほどまでに、ついさっきまで見ていたであろう夢は、破壊力があったのだ。
チラリとアーチャーの方を見てみる。アーチャーは目を瞑り、俺が眠る前と同じ格好でいた。
よく椅子がただ積まれているあんな不安定な場所に腕を組んで寝てられるな……………。まあ、そんなことより、
(今の夢は……………)
アーチャーがエミヤシロウの時の聖杯戦争のことだったんだろうか?でも、何で?
(んっ?そういえば…………)
以前、遠坂が言ってたな。マスターとサーヴァントは精神的に繋がっている。結びつきが強くなればなるほど、相手の過去を垣間見ることがあるって。
なんだかんだで、こいつは俺のことをマスターとして認めた。そのことにより、こんなことが起きたのかな?
でも、此処って電脳世界なんだけど夢って見るのか?う〜ん、……………さっぱりわからん。
(考えても仕方ないか…………)
別に問題があるわけじゃないし、気にしないでおこう。
《二回戦 2日目》
昨日手に入れた情報――イチイの毒について図書室で調べようとしてアーチャーと共に向かった。すると
「ごきげんよう」
後ろから抑揚の無い、どこか機械的な声が掛けられる。振り向いてみると眼鏡を掛けた薄紫の軽くウェーブのかかった髪を腰くらいまで伸ばし、露出の多い変わった服を着ている褐色の少女が立っていた。
何度か廊下ですれ違ったことがあるが、喋るのは初めてだ。自己紹介をしておくか。
「おはよう。俺の名前は、衛宮士郎。えっと……………君は………」
「私はラニ。貴方と同様、聖杯を手に入れる使命を負った者。私は貴方を照らす星を見ていました」
星?何のことだろうか?よくわからず、戸惑う俺など気にせずにラニは言葉を続ける。
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ