それから
本当の魔法
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ケットに入っているとか。
年に一度、プレシアのお墓参りに行く時もしっかり持って行っているらしい。
「壊れても直してやる・・・つっても、多分嫌がるんだろうな」
実際にアリシアがそうだったし。
なんでも・・・。
「一切直しなんていらない。何も変わらない、この状態だからこそ意味があるんだよ」
と、今のフェイトと全く同じ言葉を言ってのけた。
さすがは家族、だな。
「ところで最終目的地がここでしょ?だったらもう帰る?」
ストラップをしまったフェイトは言う。
その言葉でようやくなぜここを最後にしたのかを思い出す。
「いや、もう少しここにいてくれ。言いたいことがあるんだ」
「? どうかしかの?」
フェイトは不思議そうな顔をする。
オレは緊張で凄く心臓が痛い。
オレは大きく深呼吸をする。
「・・・フェイト」
「なに、陽龍?」
「オレは・・・」
もう一度深呼吸をする。
冷たい空気がとても美味しい。
しかし潮風のせいですこし微妙な気分。
うん、この微妙さがとても落ち着く。
落ち着いたまま、ようやく言葉を発する。
「好きだ」
「きっと出会ったその瞬間から。プレシアから「大嫌い」って言われて心が折れても立ち直って、真正面から話すことができたフェイトが」
「自分がクローンだと言う事を認めて受け入れる、そんな強さを持っているフェイトが」
「たまにドジるけど、それでも一生懸命なフェイトが」
「そんなフェイトが、好きだ。だから結婚を前提に付き合って欲しい」
瞬間、少し強めの風が吹く。
その風は熱くなったオレの顔・・・というか全身を冷たくする。
「・・・え、あの、えっと・・・えぇ!?」
なんか手をブンブン振りながら言う。
とりあえず深呼吸して落ち着けや。
「そ、そうだ、お姉ちゃんに教えてもらった深呼吸・・・!えっと、なんだっけ、ひっひっふー?」
「それラマーズ法!使いどころ間違えてるからね!?ってかなんつーもん教えてんだ妹二号!」
ちなみにラマーズ法とは、フェルナン・ラマーズという人が開拓した無痛分娩法で、世界で採用されている。
自然分娩法の一つで、多く麻酔分娩と対比される。(w○ki参照)
「よし、落ち着いた」
「それで落ち着いちゃうんだ!だったら普通に深呼吸でもよかったきがするけどっ!・・・ったく」
「ふふっ、やっぱり、陽龍はそんな風にしてる方がいいよ」
そんなふうってなんだよ。全力で突っ込むのか?疲れるわ!
「そっちのほうが陽龍らしくて、私は好きだな」
・・・・・。
「? ・・・っ!え、あの、そ、そそそそそういういいい意味じゃなくて、で、でも別に嫌いってわけじゃなくて、あの、えっと、あう!?」
「・・・くっそ、マジ
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