それから
本当の魔法
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目が覚めたのはそれから何時間かたった後で、子供は家に帰るような時間だった。
美由紀さんの料理は見た目だけは美味しそうだったのに、中身はとんでもないダークマターだったらしい。
士郎さん、なんで作らせた。
ちなみに気絶したあとのオレは士郎さんによって高町家のソファに寝かされ、フェイトはそんなオレの様子を見ていてくれたらしい。
「・・・死ぬかと思った」
なんか気絶している間の夢に川の向こう側て紗羅と東と美緒が笑って手を振っていたきがする。
いや、あっち行け!みたいな感じか?
よくわからないけど。
「とりあえず何か食べる?」
「あー、じゃあ頼んどいたシュークリームもらってきてくれるか?」
そう言うとフェイトはお店の方へ走っていった。
オレは横になっていた体を起こし、普通にソファに座る。
「そういえばヤミ、起動てるのか?」
地球に来てから一切無反応だった相棒に話しかける。
<フェイト様と話しているようでしたので。どうかしましたか?>
「いや、誰かから連絡とか来てねーかなって」
<・・・夏希様から一件。ヴィヴィオが懐かない。一体どうしてくれる、と>
「自分で考えろアホって返しといてくれ」
どうせヴィヴィオの変な発言に全力で突っ込んだら怯えられでもしたのだろう。
簡単に想像がついた。
「お待たせ陽龍。ついでにコーヒーも貰ってきたよ」
ヤミに言ってから少しするとフェイトがトレイを持って戻ってきた。
「さんきゅ」
オレはそう言って早速シュークリームを食べる。
本職の桃子さんが作っただけあってそのアイスの入ったシュークリームはとても美味しかった。
そして甘いものを食べたあとのコーヒーはとても苦かった。
「ん。デザートも食べ終え、外も暗くなってきたことだし、そろそろ移動するか」
「まだどこかにいくの?そろそろ六時になるけど・・・」
「オレたちはもう大人なんだし、少しくらい遅くなったっていいんだよ。今回の思いでめぐりの最終目的地、はやく行っときたいしな」
ソファから立ち上がり、すぐ傍に置いてあった手荷物を持つ。
「最終目的地?」
なんだかんだ言いながらも立ち上がったフェイトが言う。
「そ、最終目的地。まあ最終っつっても二箇所あるんだけどな。まずは少し離れたとこにあるあそこだな」
あの雪の降る夜の、悲しく辛い、しかし大切な第一歩を踏むことのできた場所。
ほんの少ししか会話をすることのできなかった、もうこの世にはいない大切な仲間の一人の最後を見届けたあの場所へ。
オレたちは高町家を出て、まっすぐその場所へと向かった。
海鳴り市全体が見渡せるような丘。
闇の書事件が本当に終わった場所。
はやてのユニゾンデバイス、リイ
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