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ラーメン馬鹿
第三章
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れ」
 アナウンサーもそれを聞いて頷くのだった。
「視聴率も取れそうですね」
「そういうこと。それじゃあそれでね」
「はい、それで行きましょう」
「プロデューサーにも話してね」
 そこまで話を及ばせるのだった。こうして話を決めてしまった。だがここでは二人に話はしない。そうして日をあらためてこの日のことを隠して二人にまた話す。二人はそれを聞くとスタッフ達の予想通り全身を燃え上がらせて言うのであった。
「よし、勝負ばい!」
「決戦とよ!」
 真っ赤に燃えて叫ぶ二人であった。
「必ずおいどん達が勝つとよ!」
「北海道が何たいね!」
 屋台のラーメンの麺を捌き、スープを丼に入れながらの言葉であった。
「何があってもおいどん達は勝つとよ!」
「絶対たい!」
「実はですね」
 アナウンサーも真実を隠して二人に話す。スタッフ達はここでもラーメンを食べている。何だかんだでこのラーメンの味に病みつきになっているようである。
「向こうも乗り気で」
「勝負、受けるって言うとるとね」
「面白かよ」
 ラーメンを客の前に出しながら述べた。
「そげん勇気は認めるたい」
「じゃあ全力でやっつけてやるとね」
「よし、これで話は決まりだな」
「そうだな」
 予想以上に簡単に話が簡単に決まったので彼等も内心驚いてはいた。ラーメンを食べつつ顔を見合わせて話をするのであった。
「じゃあ後はだ」
「舞台を考えてだな」
「よし、いよいよこの時が来たとよ!」
「うちのラーメンが日本一になる時たい!」
 二人はスタッフの謀略というか考えに気付くことなくまだ炎を燃え上がらせ続けていた。
「その北海道の荒熊!」
「桜島の噴火で吹き飛ばしてやるたい!」
 屋台において叫びつつ誓う二人であった。そしてその勝負の時は来た。場所は何故か関ヶ原でありそこで二人はその北海道の荒熊と対峙するのであった。奇しくも向こうも二人であった。

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