番外ネタ その2 腹が減っても食う物は選べ!
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「当然でさぁ。今の時代は男でも料理する時代ですからねぃ」
自信有り気に鼻を鳴らす沖田。そんな沖田に何故か不満そうな表情を浮かべる土方とシグナム。
「けっ、上っ面だけ出来てたって意味ねぇんだよ」
「その通りだ。料理とは中身も出来てなくてはいかんのだ。その辺は抜かりないのだろうなぁ?」
如何にも上から目線で訪ねる両者。しかしそんな両者の問いに沖田は全く気にも留めず鼻で笑って見せた。
「安心してくだせぃ。俺の料理はあんたらの作るイヌの餌とは格が違いますからねぃ」
「あぁ、そうか。ならば楽しみだなぁ……って、どう言う意味だごらぁ!」
ぶち切れる土方を無視し、沖田は自分の席に座る。そんな沖田を見た土方は流石に回りの目を気にしてか席に座る。そして皆目を輝かせて目の前に置かれたスープにがっついた。
それから数秒と経たずに隊士達の口の中はパニックに見舞われた。
沖田の作ったスープは確かに見た目は及第点より上のランクだった。だが、問題は中身だった。
実はこのスープ。一見すると赤いトマトスープに見えるのだが、実際は唐辛子で作った超激辛スープだったのだ。更にそれだけでは留まらなかった。トドメとばかりに隣に置かれた飲み物で辛さを中和しようとしたのだが、実はこのジュースもまた唐辛子をふんだんに使用した激辛ジュースだったのだ。
激辛と激辛のクロスオーバーの前に隊士達は勿論騎士達の舌は爆発炎上となり、皆一斉に水飲み場へと駆け込み、水をがぶ飲みしようとする。だが、屯所内にある井戸は何故か分厚い板で固定されており全く動かせない状態になっていた。
「あぁ、言い忘れてましたが、此処には飲める水はないですぜぃ」
ニヤリと不気味な笑みを浮かべながら沖田が言う。彼の言う通りであり、屯所内にある飲み水や飲み物は全て処分されており、飲める物と言ったら沖田が用意した激辛ジュースだけとなっていた。
更に外に逃げる事も出来ない。
食事中に外に出るのは士道不覚悟で切腹。と言う滅茶苦茶な局中法度を付け加えられた為に屯所内では鱈子唇となった隊士達がのた打ち回って苦しんでいる光景が映し出されていた。
無論、その中には近藤、土方、シグナム、シャマル、ザフィーラの姿もあったのだが。
***
それからと言うもの、食事当番のくじは何故か土方、シグナム、沖田の三名にばかり当たるようになった。土方が作ればマヨネーズのフルコース地獄となり、シグナムが作れば可愛そうな卵を食す羽目となる。そして沖田が作れば超激辛コースへと突き落とされる始末だった。
最早、隊士達の精神はマッハで崩壊寸前まで叩き落されてしまった。
今、この屯所に希望の光はないのだろうか?
そう思っていた矢先、変化が訪れた。
それ
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