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駄目親父としっかり娘の珍道中
番外ネタ その2  腹が減っても食う物は選べ!
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佐をする様になってからと言うものの、三食土方スペシャルの日もあった。幸いはやてが食事を作った際にははやての料理が食えたのだが、しょっちゅうその際に土方にマヨネーズをぶっ掛けられて料理を台無しにされていたのが日常茶飯事の光景であった。
 そんな日常に鉄槌を討つべくシグナムが反撃に転じたのだろう。

「そうですぜぃ、土方さん。此処は迷わず食うべきでさぁ」

 そんなシグナムを煽るかの様に向い側に座っていた沖田が手を叩いてはやしたてる。

「総梧、てめぇ……」
「あれれぇ、鬼の副長がもしかして自分で言った事を守れないんですかぃ? こりゃやばいですねぇ。副長交代の日も近いんじゃないんですかねぇ、近藤さん」

 チラリと、沖田は近藤を見た。その近藤と言えば、シグナムが作った可愛そうな卵をさも美味そうに食っていたのだ。

「うむ! 総梧の言う通りだ。それにトシよ。これも結構いけるぞ! まぁ、お妙さんの作ったのに比べたらまだまだ劣るところもあるかも知れグバハァッ!」

 言葉の途中で近藤は口から大量の血を吐き出し、そのまま倒れてしまった。その光景に青ざめる隊士達と土方。
 その土方の横では狂ったような笑みを浮かべてこちらを睨むシグナム。最早逃げ場はなかった。

「サァ、選ベ。土方。ソレヲ食ウカ腹ヲ切ルカ?」
「おいぃぃぃ! お前どんだけ精神汚染されてんだ? 最早原作のキャラ崩壊してんじゃねぇかぁ!」

 怒鳴る土方。だが、忘れないで欲しい。そうさせたのはほかでもない土方本人なのだから。
 まぁ、あの後結局何時までも渋っていたのでシグナムと悪乗りで沖田が一緒になって土方の口に大量の可愛そうな卵を詰め込んだのだが。
 そして、隊士達はまたしても自らの足で地獄へ走っていったのは言うまでもない。




 朝食、昼食が揃って地獄絵図となった食事。そして時刻は既に夕刻時。最期の締めを誰が飾るかと言う事でくじが行われた。

「あぁ、今回は俺みたいでさぁ」

 間延びした声で沖田が当たりくじを手にとってヒラヒラさせてる。またしても隊士達のSAN値がガリガリと削られていく音がした。

「安心して下せぇ。俺は間違っても其処に居るアホ二人みたいなイヌの餌や粗大ゴミみたいな飯は作らない自信がありやすんで」

 下衆な笑みを浮かべながら沖田は例の二人。つまり土方とシグナムを見入った。それに二人は激怒したが何処吹く風だった。
 まぁ、作っちゃったもんはしょうがない。これから先、この二人に料理を作らせる事はないだろうと信じながら。
 そんな訳で沖田が作ったのは真っ赤なスープと赤い飲み物であった。
 見た目的にはとても美味そうだ。これだけでも隊士達は安堵の表情を浮かべた。

「総梧、お前料理できたんだなぁ。見直したぞ」

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