番外ネタ その2 腹が減っても食う物は選べ!
[1/7]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
江戸の治安を守る事で有名な組織、真選組。彼等の活躍は江戸中に知れ渡っており、町民を守り、その町民の治安を脅かす攘夷志士の討伐に一役買っている。正に守りのエキスパート集団と呼べた。
そんな真選組に、ある一つの危機が訪れようとしていた。
場所は変わり、真選組屯所内にある会議用の部屋。其処に隊士達一同が集められ皆胡坐を掻き座っている。そんな隊士達の視線の先に居るのは、真選組局長の近藤勲と、副長の土方十四郎であった。
「今回お前達を集めたのはほかでもない。俺達真選組存亡に関わる重大な事態が発生したからだ」
何時に無くシリアス感をかもし出しながら近藤は言う。その言葉を受け隊士達がどよめきだす。額には冷や汗が流れ落ち、目はあっちこっち向きまくり、山崎はラケットを持って逃げようとし、土方はそれを捕まえてストンピングを始める。そんな感じで所謂プチパニック状態に陥っていたのだ。
「近藤、一体どんな事態なのだ?」
居ても経っても居られずにシグナムは尋ねた。彼女としては世話になっている組織がこのまま廃れるのは黙って見てはいられないと判断したのだろう。彼女らしい心遣いだった。
「うむ、皆心して聞いてくれ。実は―――」
近藤が覚悟を決め隊士達に事情を説明する。隊士達の殆どが固唾を呑んでその理由に聞き耳を立てる。皆の緊張がピークに達しようとしている中、近藤は重い口を開いた。
「今日から数日間の間、はやてちゃんが此処を離れる事になった。故に、今この屯所で炊事機能が完全に麻痺してしまったんだ!」
カッと目を見開いて近藤が豪語した。その理由を聞いた途端守護騎士であるシグナム、ザフィーラ、シャマルの三名は揃ってずっこけた。
「そ、そんな理由なのか? もっと危険な事じゃないのか?」
「何言ってんだシグナム。腹が減っては戦は出来ぬって言うだろうが! 第一、俺達の飯は全部お前等の主が工面してくれたんだ。それが居なくなっちまったって事はだ、俺達がどうにかしてこの数日間を生きていかなきゃならねぇってことなんだよ」
今更ながら隊士達の飯は全てはやてが担当してくれていた。とても9歳児のお子様とは思えぬ腕前で常に隊士達の腹を満たしてくれていたのだ。だからこそ真選組は常に全力全開、フルパワーで任務に当たれたのだ。
しかし、そのはやてが数日間留守だと言うのはかなりとんでもない事態だと言える。
「だが、何故主が此処を開けるのだ?」
「どうやら寺子屋で【春の合宿勉強会】と言う奴に参加したらしい。因みにヴィータちゃんもそれに参加した為に数日帰って来ない」
原因はどうやら寺子屋の合宿だったようだ。しかも一緒に通っているヴィータもまた例に漏れずそれに参加している為に此処には居ない。つまり、暫くの間自分達で飯の工面をしなくて
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ