こうして彼と彼女は出会う
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線を送りながら俺を見る。向こうは俺のことを知っているみたいだが雪ノ何とかさんだよな?
ところで依頼って何?
「先生、彼女がこの部の部員ですか?」
取り敢えず確認する
「ああ。恐らく知っているとは思うがお互い自己紹介でもしてくれ」
「いや、まずは用件を言いましょうよ。どうも初めまして。2年F組の逆巻拳斗です。今日は平塚先生の勧めで部活動見学に来ました。え〜っと・・・雪ノ・・・・・さんですか?」
ダメだ、その先が出てこない。すると雪ノ何とかさんは冷めた目を向けてきて
「あなた、初対面の女性をいきなり名前で呼ぶなんて非常識ではないの?」
非常に不愉快そうな顔で睨んでくる
「あ、名前合ってました? すいません。俺、貴女のことうろ覚え程度にしか知らなかったんですよ」
「さ、逆巻・・・君は雪ノ下雪乃を知らなかったのか!?」
かなり驚いた顔をしている平塚先生
「まあ、知っても何か得する訳でもないですし・・・まさか同じクラスじゃないですよね?」
流石にそれはないだろうと思いつつ確認する
「いや、雪ノ下は国際教養科のJ組だ。それにテストは常に学年一位だぞ」
よかったぁ
「まさか私のことを知らない人がいるとは思いもしなかったわ」
まるで珍しい生き物でも見つけたかのようにマジマジと俺を眺める雪ノ下さん
「そんなに有名なんですか?」
「そりゃ、学年では知らない者はいないと思っていたが・・・・・何にでも例外というものはあるらしいな、雪ノ下。よく考えれば逆巻は色々と噂をされていて学校に友人がいないから君のことを知らなくても仕方ないのかもしれない」
俺ってそんなに悪い噂が立ってるの?
「なんかすいません雪ノ下さん」
「いえ、知らなかったのなら仕方ないわ。」
あ、顔から剣呑な雰囲気が消えた。たぶん謝罪の意味を取り違えているが、せっかく機嫌を直してくれたんだから黙っておこう
「じゃあ、私はそろそろ行くから逆巻をよろしく頼むぞ雪ノ下」
先生はそう言い残して帰ってしまった。雪ノ下さんと二人きりになった。
美少女と二人きりのシチュエーション等、健全な男子高校生なら胸が高鳴ることがあるんだろうが
「椅子座っても?」
「どうぞ」
俺はそんなことなんてなかった。どうやら健全ではなかったらしい。椅子を一つ取って黒板の近くに座る。
というよりはここは何部だ?
教室には特に器具類はない。恐らく部員は雪ノ下さん一人。本を読んでいるみたいだが恐らく文芸部ではないな。あの平塚先生がただの
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