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魔法少女リリカルなのは ViVid ―The White wing―
第二章
十八話 Lost memory
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んなイメージばかりが次々に浮かぶ。
……なのに、笑って欲しい。
あの、輝くような笑顔を……大好きだった笑顔を。もう一度だけでも良い。この瞳で見たいと願ってしまっている自分が居る。其れが許される事だ等と自分には到底思えないのに、諦めきれずに、願いだけが頭の中をぐるぐると回る。
「どうしよう……どうしよう……!」
「……ヴィヴィオ……」
泣きつきながら何度も何度も繰り返すヴィヴィオを、抱きしめながらなのははゆっくりと髪を撫でる。
「ママ……!」
「うん。分かった。大丈夫、伝わったよ?ヴィヴィオの言いたい事……」
そう言いながら、なのはは少しの間考えるような表情をした後、不意に少し表情を変えて言った。
「ね。……ヴィヴィオはクラナと、どうしたいかな?兄弟で居たい?」
「え……」
「……昔の事とか今のクラナとか、そう言う事、全部別の所に置いて考えて……素直なヴィヴィオの気持ちを教えて?」
「私の気持ち……」
こわばって居たヴィヴィオの身体が、少しずつ緩んで行く。その感覚を確かに感じながら、なのはは続ける。
「……ヴィヴィオは、クラナと兄弟で居たい?ううん、ヴィヴィオは、クラナにお兄ちゃんで居て欲しい?」
「私は……私は……!お兄ちゃんに、お兄ちゃんで居て欲しいよ……!」
先程と同じく、はっきりとした声でヴィヴィオは言った。望み、予想していた答えが返ってきた事で、なのははヴィヴィオには見えない物の柔らかく微笑む。
「私……お兄ちゃんが大好き……!もっとずぅっと一緒に居たいよ……!お兄ちゃんに話したい事も……お兄ちゃんにして欲しい事も、沢山、沢山ある……!でも……でもっ……!」
「うん。大丈夫。大丈夫だよ、ヴィヴィオ」
髪と背を撫でながら、なのははヴィヴィオの耳元で大丈夫と繰り返す。
「それなら、ヴィヴィオはその大好きな気持ちを忘れないで?何時かきっと、その気持ちが大切になる時が来るから……」
「でも……私、もうお兄ちゃんに……」
再び自らの服をギュッとつかんだ娘に、なのはは一度クスリと笑って言った。
「ヴィヴィオが諦めちゃうなんて、珍しいね?」
「そ、そんなの……!だって……仕方ないの……」
「仕方ない事何て無いよ。それに……ママはヴィヴィオとは少し反対に考えちゃうなぁ」
「え……?」
ぱっと顔を上げたヴィヴィオに、穏やかに微笑んで、なのはは言った。
「ママは、これからはヴィヴィオとクラナはもっともっと仲良くなれると思うよ?」
「む、無理だよ……!」
「こぉら」
「ふみゅっ!?」
目じりに涙を浮かべたまま顔をブンブンと横に振ったヴィヴィオに、悪戯っぽく微笑みながらなのはは指先で彼女の口を塞ぐ。
「無理。なんて、すぐに言っちゃダメだよ?ヴィヴィオが諦めないならまだ出
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