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レインボークラウン
第百十三話

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                    第百十三話  鍋洗い
 カレーは次の日も食べた、とにかく沢山作ったので次の日も食べたのだ。そうして全部食べてからだった。
 華奈子は美奈子にだ、こう言ったのだった。
「じゃあね」
「鍋洗いね」
「そう、それを」
「カレー鍋を洗うことだけれど」
「まずはお鍋をお水にじっくりとよね」
 華奈子は母に言われたことをそのまま美奈子に話す。
「それでよね」
「そう、ルーの残りを落として」
「それからよね」
「そうよ、それからよ」
 美奈子もこう言うのだった。
「ルーはそのままだとね」
「洗ったスポンジが大変なことになるからね」
 カレールーが付いてだ、スポンジも汚れるのだ。
「だからね」
「それでよね」
「そう、ルーをある程度以上落として」
 そしてだった、まだあった。
「手で洗って」
「最初はね」
「おおよそルーを落として」
 そして、というのだ。
「それからよ」
「お鍋をスポンジで洗うのよね」
「そうしましょう」
「やれやれね。カレーってね」
 ここからは苦笑いと共に言う華奈子だった、その言うこととは。
「食べた後が大変ね」
「本当にね」
「お料理って食べてからもよね」
 作る場合の料理、という意味だ、作って食べてそれで終わりかというとそうではないというのだ。このことも二人が母から教えてもらったことだ。
「後片付けまでよね」
「お鍋とか食器を洗ってね」
 そうしてだとだ、美奈子も言う。
「片付けて終わりよ」
「そうよね、それじゃあね」
「洗いましょう」
「今からね」42
 華奈子は笑顔で美奈子に応えた、そしてだった。
 実際に鍋を水によくつけてからだ、そうして。
 それからだった、中をまずは手で洗って。
 ルーを大体落としてだ、それからだった。
 鍋を本格的に洗った、それが終わってだった。
 鍋をじっくり拭いてだ、華奈子は美奈子に言った。
「蓋も洗ったし」
「あとはお鍋をなおしてね」
「やっと終わりね」
 シーフードカレーを作ることがだ、こう話すのだった。全部終わってから。


第百十三話   完


                         2014・3・10
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