第6章:女の決意・男の勘違い
第32話:頭で解っていても、心は複雑……
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何でも他人に丸投げすんじゃねー!」
何でこの男は神に対して無礼な口調を貫くんだ!?
折角の申し出なのに、取り止めてしまうかもしれないだろうに!
「ですがリュカさん……ドランはお利口で、とっても強い子なんですよ。きっと皆さんのお役に立ちます!」
「ふ〜ん……ルーシアが言うんなら大丈夫なんだろうなぁ」
神の言う事には反発し、その部下の言う事は鵜呑みにする……何なんだコイツは!?
「……どうやら時間はそれ程多くは無いようですね。この天空城の真下……天空への塔の北側にある『闇の洞窟』から強く禍々しい波動を感じます。奥にある『結界の祠』で何やら良からぬ事が起きているのでしょう。闇の洞窟へ直行できるリフトを用意します……早急に結界の祠へ赴き、魔族の野望を阻止してくれ!」
確かに、先程からザワつく様な気配を感じていたが、魔族が何かを行っていると言う事なのじゃな。
ワシ等は全員、リーダーであるシンと視線を交わすと、自分の装備品を握りしめ気合いを入れ込む。
だが……
「ふざけんなよ〜……僕等は、あの無意味に長い天空への塔を登ってきたんだ! 少しくらいは身体を休ませろっての!」
確かに疲れてはいるが、世界の一大事に……
「そうですよマスタードラゴン様ぁ! 一晩休んで、元気ビンビン状態になれば魔族なんてリュカさんが全部倒してくれます! このままじゃリュカさんは『疲れたの〜!』とか言って戦おうとしませんから、休息してから旅立つべきですよ」
「あ〜ウソウソ! 僕は大丈夫だから! 世界の一大事に休んでられないから! 直ぐ行こう、今行こう……時間を無駄にしてはダメだよ!」
駄々をこねるリュカを突き動かしたのは、弟子であるウルフの言葉だ。
戦わない理由を打ち消されない為に、ルーシアと共に新戦力ドランの下へ駆け出すリュカ。
苦笑いしながら奴の後を追いかけるのは嫁さんと娘達。
我らも連中の後を追う様に動き出す。
マスタードラゴン様の部屋から出る直前に、チラリとマスタードラゴン様見たのだが……ウルフの行動に賞賛の思いを視線で送っていた。
あの男の我が儘にウンザリしていたのだろうて……
ブライSIDE END
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