紅き魔導都市の大公
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スは私の傍でしゃがむ、幼い時は今の私の腰の高さくらいの身長しかなかったのに今では抜かされてしまった、幼い頃の様にしゃがむフィネガスの頭や鬣を優しく撫でる。
「良いな〜僕も撫でて〜」
「私も私も」
「はいはい、順番にね」
順番に子供達の頭を撫でて行く、その時お腹の中が動いた気がした。
「どうしたの母様〜」
「今動いたわ」
両手でお腹を押さえみる、するともう一度今度はドンと動いたのが確かに分かった、紅茶の入ったカップの側に置いてあるベルを鳴らす、するとすぐにシーツなどを持ったメイド達が駆けつけて来る。
産まれてくる子供の為に無理に動かずその場で出産の準備に入る、周りをシーツの壁で隠しメイドが用意してくれた床に横になる身体から力を抜きリラックスする、一際大きくお腹の中が動いてそして私の中からあらたな命が産まれる、新たな命が宿り産みだされた卵をメイド達が集め回収して運んでいく。
その中の1つの卵を手に取る、卵にヒビが入り中から赤い身体の龍の子が顔を出しそのまま卵を破り翼を広げる、今は手の平にのるサイズだけどじきに私を乗せて空を飛ぶ事が出来る様になるくらい大きくなる、その子は私の顔をペロペロと舐めはじめる少しくすぐったい。新たな命を産み終わった後の一時は何度経験しても幸せな時間本来なら子をなすことが出来ない身体の私が子を産む、私が作り出したグローエッグ技術、悪戯に命を産み出し弄ぶ禁忌と呼ばれた技術。
でもそんな事は関係無い例えどんな事があっても後悔しない、私は多くの子供達に囲まれて幸せなのだから。
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