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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第323話】
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いからね。 ちょっとした水蒸気なり何なりってあれば――ご覧の通り♪」


 またも指を鳴らす――それが合図となり、周囲を包囲していた無数の小さな水の塊がオータムに襲い掛かる。

 その攻撃は凄まじく、アラクネ自身、装甲の表面温度が上がっているためダメージを与え終えた水の塊が水蒸気に変わる――だが、また直ぐに水滴が形成され、それが襲い掛かる。

 まるで、無限ループ地獄――。

 ダメージは小さくも、流石にこれを受け続ければオータムのアラクネはエネルギーが枯渇するだろう。


「ッ……! うぜぇんだよ! 何なんだよ、てめぇは!?」

「あら? また自己紹介しなきゃいけないかしら? 面倒だからもう名乗らないわ、お馬鹿さん?」

「うるせぇ!」


 無理矢理包囲網を突破したオータムは、二刀流による斬撃を交互に繰り出す。

 苛立ちを隠せないオータムに対し、楯無さんは余裕を持ちつつ、その攻撃をスウェイしながら避け、隙あらば背後から水の弾丸で攻撃を行うという容赦の無い攻撃を行った。


「アハッ♪ ところで知ってるかしら? この学園の生徒会長というのは、この学園において最強の称号だということを」

「知るかぁ! 殺す! ぜってぇ殺す!!」


 またも距離を離すオータム――水の弾丸に当たることすら気にせず、カタールを投擲――だが。


「甘い甘い♪」


 ランスの砲口を向け、二発三発と発砲――キンッキンッと音を立て、カタールが床に落ちる。


「あめぇのはてめぇだぁ!!」

「あら?」


 一気に間合いをつめ、ランスを蹴りあげようとするオータムだが、その蹴りは空を斬るのみで、ランスは粒子となって四散していた――そして。


「あらあら、残念無念ってね♪」

「ガハッ!?」


 直ぐ様粒子形成を終えたランスによる怒濤の突きにより、壁に叩きつけられたオータム。


「……うふふ、言ったでしょ? おねーさん、本気を出すってね♪」

「ちぃ……バカな……。 こいつといい有坂といい……化け物が……!」

「あら? か弱い乙女に対して何て言い種かしら?」

「……へへッ……」


 オータムがちらりと横に顔を向ける。

 つられてその視線の先を見ると、そこにはムラクモが居て――。


「へへッ!」

「あっ!?」


 一気に跳躍し、ムラクモを人質にとるオータム。


「へへッ! 再度形勢逆転だな! 動けばこの女を殺すぜ。 大人しくてめぇらのISをよこしな!」

「…………」


 ムラクモの首筋にカタールの刃を当てるオータム。

 ムラクモは、目付き鋭く睨み付けていた。


「あら……これは困ったわね
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