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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第323話】
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急加速し、二刀のカタールによる一撃を楯無さんに加えた。


「楯無さん!? ……てめぇ、よくも楯無さんを!」

「一夏、落ち着け。 ……この程度でやられるような人じゃないよ、あの人は」


 オータムの一撃が楯無さんの両肩に食い込んでいる。

 その様子に、一夏は楯無さんがやられたと思ったのだろう。

 冷静に見れば肩から血が出てないのは明白何だが。


「……!? 手応えがないだと!?」

「アハッ♪ そう簡単におねーさんに一撃が届くと思ったのかしら?」


 楽しそうに笑うと、カタールが食い込んだ肩の部分からその姿が崩壊し、水が辺り一面に四散した。


「チッ! 水で作った偽物かよ!」

「そうよ? ……まあ、この程度で驚いてもらってちゃあ話にならないけどね?」

「くっ……後ろだと!?」


 振り向いたオータムの視線の先に、楯無さんが笑顔を絶やさずにその場に立っていた。

 表情が強ばり、間合いを離そうとしたオータム――だが。


「甘い!」

「グッ……!?」


 離脱する一瞬――ランスによる突きの一撃が深々と突き刺さり、ロッカーに叩きつけられていた。


「ガハッ!? ……は、速い……!?」

「うふふ、言ったでしょ? 本気を出すって……。 それに、手負いの貴女じゃ私を捉える事なんて出来ないだろうしね♪」


 縦から斜め下にランスを振るう――風を凪ぎ払い、ふわりと俺や一夏、ムラクモの髪が舞った。


「グッ……なんなんだよ、てめぇはよぉ!」

「あら? 何なんだと聞かれれば、答えてあげるが世の情けって事で――そうです、私がこの学園の長。 更識楯無よ!」


 そう言うや、くるりと横に回ってポーズを決める楯無さん――何だが、このまま歌でも歌いそうな気がした。


「てめぇ! ふざけてるのかよッ!? お前も殺してやらぁ!!」

「あら? せっかくここから歌でも歌おうかなって思ったのに――良いでしょう。 そんな悪役発言を言った以上、私が勝つのは必然ってね♪ ……まあ、手負いのアラクネじゃ、勝つなんて不可能だけど♪」

「うるせぇ!!」


 頭に血が上ったのか、大振りの攻撃を繰り出すオータム。

 その軌跡は既に見切られていて、楯無さんは涼しい表情のまま避けていく。


「クソッ! ガキが、調子づくなぁ!」


 距離を離し、装甲脚を射撃モードに切り替え、射撃戦に移行したオータムだが。


「あら? 射撃がお好み? ……なら、これはいかがかしら?」

「……!?」


 手を正面に翳すと、オータムの周囲に小さな水の塊が無数に出来ていた。


「うふふ。 更衣室内の空気は乾燥していな
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