入学と自薦他薦……です。
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「い、いえ。副担任ですから。」
顔を紅潮させる山田先生。そりゃ照れるよね〜かの織斑千冬に褒められるんだから。
「私が一組担任の織斑千冬だ。諸君をそれなりの腕を持つIS操縦者へ育てる事が私の仕事だ!ここでは私の言うことを聴き、理解しろ。わかったなら返事をしろ。わからなくても返事をしろ。」
無理無茶の傍若無人な言葉に対する返事は―――
『キャアァ〜〜ッ!!』
「ヒィッ!?」
「はい。」
黄色い悲鳴に一夏もびっくりですね。て、これは返事なのかな?
「本物の千冬お姉さまよ!」
「私、おねぇさまに憧れて北九州から来ました!」
「私は島根から!」
北九州……と聞くとなぜかラーメンが食べたくなりますね。島根は―――と、ここで考えを中断します。
「やれやれ。私のクラスには馬鹿ばかりが集められるのか?」
うっとおしいという顔の千冬姉。それにめげない女子一同。
「もっと罵って!」
「付け上がらないように躾けてください!」
「でも時に優しく導いてください!」
……良くもまぁそんな台詞がぽんぽんと出てきますねぇ。こっちからしたら関係のないことですがね。
そんな騒がしいホームルームはそれからすぐに終わっていましたが。
●
○
1時間目の授業が終了して休み時間となる。一夏は机に突っ伏していた。
隣に座る春奈は涼しい顔で教科書を読み直していた。
一夏からすればこの状況はかなりのアウェーであるようだ。不幸にも自分は有名人になってしまったんだ。と自身に言わなければやってられないと言ったところだろうか?
「ちょっといいか?二人とも。」
「ん?」
一夏が顔を上げるとそこには幼馴染の箒がいた。
「久しぶりだな二人とも。」
「……六年ぶりかな?」
「もうそんなに経ってたのか。」
顔を合わせる織斑姉弟。そして―――
「「久しぶり。箒(ちゃん)。」」
見事なシンクロである。一卵性の双子にあらずとも声がそろうこともある。
「あ、それと……」
一夏は思い出したようにこう続けた。
「剣道全国大会優勝おめでとう。」
「ほんとだよ。よくあそこまでいけたよね。て、箒ちゃんには余裕だったのかな?」
「……ふっ、当然だ。努力と鍛錬をした結果なのだからな。」
この世界の箒は転校が日常茶飯事だったので慣れたらしい。その地域にいる友人とも連絡を取り合っているらしいが定かではない。(コミュ症でないのは確か。そして非暴力的。)
「春奈。姉さんと最近聞いたのだが会ったのか?」
どうやら政府高官の情報が箒に漏れていたらしく彼女は束に接触した少女こと春奈にそれとなく探りを―――否、直球で聞
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