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ドリトル先生と京都の狐
第四幕その七
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「奥が深いね」
「味を比べることも楽しみの一つだとしますと」
「うん、イギリスではそうしたことはないからね」
「紅茶の味あてはしたりしますけれどね」
「料理ではないからね」
「そうですよね」
「京都の料理は特に」
 どうかとです、先生はこうも言いました。
「素材を活していているからね」
「味付けが薄いですから」
「味の違いを確かめるのもね」
「その素材のですね」
「そこが違うみたいだね」
「そうですね、ですから」
 鴨と鶏の味の違いを確かめる、それを楽しむこともまた日本料理の楽しみ方ではないかと思うのでした。そして。
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