TURN143 ラストバトルその六
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「小さいのも多いな」
「そうだな」
山下は顔を顰めつつモニターを見つつ東郷に答えた。
「ここは」
「小さいのは艦載機で倒すか」
「若し艦に入るなら」
その時はとだ、山下はその刀を手にして言った。
「任せてもらおう」
「出来る限りそうならない様にするがな」
触手に絡め取られて食い殺されるからだ、東郷はクルーがそうなることは何としても避けるつもりなのだ。
「ではまずはだ」
「はい、小型のラムダスには艦載機ですね」
「そしてだ」
東郷は今度は秋山に言う。
「残ったものでだ」
「大型のラムダス、そして大怪獣と融合しているものにですね」
「攻撃を浴びせる、ビームにミサイルにな」
「そして鉄鋼弾も」
「それで倒せない場合はだ」
今彼等はラムダスの巣の上にいる、そこから急降下の要領で攻撃を仕掛ける。まだ彼等には気付かれていない。
だがそれで倒せない場合、その時はというのだ。
「敵の数も多い、反撃を受けるな」
「そしてその祭のダメージはですね」
「かなりのものになるだろう」
大怪獣の恐ろしさは誰もが骨身に滲みて知っている、伊達に戦い倒してきた訳ではない。
「そのこともだ」
「覚悟して、ですね」
「戦うしかないな」
「出来ればこの戦いではまだだ」
柴神もここで言う。
「ダメージを受けたくはないが」
「次に備えてですね」
「次は女王との戦いだ」
ラムダスの女王とだというのだ。
「そしてそこではここよりもだ」
「ラムダスの数も多いんですね」
「比較にならない」
そこまで多いというのだ。
「ここの何倍もいる」
「だからここではですか」
「まだダメージを受けたくはない」
最後の戦いで受けるダメージを考えてだというのだ。
「出来ればだが」
「倒せればいいがな」
レーティアも鋭い顔で柴神に告げる。
「私の計算では三体の大怪獣が生き残るな」
「三体か」
「そうだ、それだけだ」
見れば大怪獣の数も最初の巣よりも多い、その彼等がだというのだ。
「ラムダスを後回しにするやり方もあるが」
「いや、奴等は放っておくと思念で同族に知らせる」
「援軍を呼ぶか」
「そして女王にもだ」
知らせるというのだ。
「だから知らせる前に倒すべきだ」
「女王にも奇襲を仕掛けたいからですね」
「敵は強い、気付かれる前に攻めて戦いの流れを手に入れてだ」
そうして戦いたいからだというのだ。
「進めたいからな」
「ではまずは」
「ラムダスだ」
彼等をだとだ、柴神は秋山に告げる。
「大怪獣と融合している者は大怪獣を操ることに集中している為思念を同族に送ることは出来ないからな」
「だからまずはラムダスを優先してか」
「攻撃を仕掛けるべきだ」
その事情からだというのだ。
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