暁 〜小説投稿サイト〜
DQ3 そして現実へ…  (リュカ伝その2)
第二次総力戦はお一人様!
[1/3]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
<ゾーマの城>

「はぁ〜………何で僕がこんな事を………はぁ〜…」
深く大きな溜息を吐きながら、トボトボとゾーマの下へ近付いて行くリュカ。
その姿はとても最終決戦を思わせない。

「やぁ、こんにちは。絶世のイケメン・リュカ君だよ」
「遂に来たか……しかも仲間に見捨てられるとは……哀れよのぅ…」
何時まで経ってもラスボス戦の雰囲気を醸し出さない口調のリュカに対し、哀れむ様子もなく同情を言葉にするゾーマ。

「ホント…酷いよね!『一緒に戦え!』って言われるのなら解るけど、『一人で戦え!』って意味解んないよ!」
「ふっふっふっ…しかし、どちらでも結果は同じであろう…キサマらは全員この場でワシの生贄になるのだから!」
ゾーマはここぞとばかりに強烈な邪気を辺りに放出する。
後方で待機しているアルル達は、その邪気にあてられ身体が震えだしている程だ!

だがリュカだけが全くゾーマの邪気に無反応だ。
まるでそんな物存在しないかの様に、何時もの様に緊張感の欠落した様子で対峙している。
「ねぇねぇ…もう一回聞くけど…本当に君は美少女じゃないの?その姿は仮初めで、真の姿は美少女大魔王ゾーマちゃん!って事にはならないの?」
「な、何なんだ先程から『美少女』『美少女』と…この姿がワシの真の姿で、変化などせんわ!大体どこからそんな話が出てきたんだ!?」

「どっからって………あれ、どこからだっけ?」
リュカは厳つい顔で激怒するゾーマには何も感じず、顔を後方のオルテガに向け視線で情報源を問いかける。
問われたオルテガも声を出すことなく、ウルフを何度も指差してリュカの質問に答える。

「あぁ!そうだよ………ウルフが最初に『ゾーマちゃんは美少女!』って言い出したんだ!何だよアイツ…ガセネタ掴ませやがって…」
視線をゾーマに戻すと、サッと近付き後方のウルフを指差して、
「アイツだよ、アイツ!アイツが僕に嘘情報を掴ませたんだ!いい迷惑だよなお互い…これは被害者友の会を創るべきじゃね?僕達でガセネタ掴ませたあのガキを訴えようよ!」

「ふ、ふざけるなキサマ!」
気安く触ってくるリュカに更に激怒するゾーマ…しかしリュカは、
「そうだ、ふざけるな!僕達は訴えを取り下げないゾ!覚悟しろよ」
と、ゾーマの怒りが自分に向かっている事に気付く素振りを見せない。

「こ…この馬鹿が………マヒャド!!」
「うわぁ、あぶねー!………何すんだよいきなり!?『美少女大魔王ゾーマちゃん』疑惑を創り出したのは僕の所為じゃないって言ったろ!僕達被害者同士じゃないか…なのにいきなりマヒャドって……何なのサ!」
かなりの近距離からのマヒャドだったのに、リュカには掠りもせず避けられる。

「こ、この距離で避けるとは………」
「そりゃ避けるよ。何なのお前!?
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ