暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
スーパーロボット大戦OG外伝
0586話
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フォルカもいるのだが、やはり閃光とまで呼ばれていたアルティスの方が人望という意味ではどうしても上なのだ。

「私としては修羅と人の違いを知る事が出来て、そのデータが量産型Wに反映させられるんだから文句は無いわよ」
「む、量産型W?」
「そ。ほら。そっちにある生成チャンバーの中を見てみて」

 そう言ってレモンの顔を向けた方にあるバルシェム生成チャンバーには、量産型Wが存在している。ただしまだ成長途中といった感じか。

「……正直、あまり良い気分はしないな」
「別に貴方のクローンを作ろうとかいうんじゃないから、心配しなくてもいいわよ。……はい、これ」

 その言葉と共に渡されたのはどこか手術着を思わせる服だった。以前に今回と同じようにフィリオの治療をしていた時に着ていたのと同じ物だ。
 そしてその服を渡されたアルティスは、不承不承ながら研究室の物陰へと移動して着替え始めるのだった。

「それで、本当にアルティス様の病は治療が可能なのだな?」

 嘘は許さん、とばかりに鋭い視線をレモンへと向けるメイシス。さすがに恋人の生死が掛かっているだけあって、その表情は真剣そのものだ。

「ええ、もちろんよ。そもそも私達が持っている技術からすれば、あの程度の病をあそこまで悪化させたというのが信じられないくらいだわ」

 アルティスの身体を調査……もとい、検査したレモンは自信満々に言い切る。
 そもそも修羅界にいた修羅というのは、戦闘に明け暮れていた影響で文明レベルや技術レベルが著しく下がっていた。その証拠が修羅神だろう。轟級修羅神以上の修羅神を製造する術は既に消失しており、何とか作ることが出来たのはデッドコピーであり、轟級修羅神に比べると圧倒的に性能が劣っている烈級修羅神のみ。そんな状態なので、当然医療レベルに関しても酷いものだった。
 レモンが診察した結果判明したアルティスの病は結核。ただし、本来なら既に起き上がれない程に進行していなくてはおかしくなかったのだが、それを修羅としての頑強な身体能力やら、あるいは覇気やらで押さえ込んでいたというのが正しいらしい。そして、ホワイトスターにあるこのバルシェム生成チャンバーを使えば、既に末期と言ってもいいような結核であろうとも治療する事が可能だった訳だ。

「それを言われると私としても困るな」

 そう言いながら、着替え終えたアルティスが姿を現す。

「まぁ、これからはその辺を考えて修羅を導けばいいと思うわ。さ、このチェンバーの中に入って」

 レモンが操作をすると、中に何も入っていないチェンバーが開かれる。そしてそこに些かの躊躇すらもなく入っていくアルティス。
 ……これは俺達を信頼してくれてるからこそ、と考えてもいいんだろうか。

「アルティス様、私は……いえ、修
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