第55話 幾ら時が経とうと会いたくない奴に会うとテンションが下がる
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時刻は正午を過ぎようとしていた。空には真っ青な空とそれを照らす太陽が顔を覗かせている。で、その太陽と青空の下にある江戸の町。
その町の一部である細い道をひたすら走る一台の白いスクーターと一匹の大型犬の姿があった。
「ちょっとぉぉぉ! 何なんですかあいつら!? 奉行所とか言っておきながら人ん家の扉破壊するわ不法侵入するわどうなってんですか! 確か奉行所って江戸の治安を守る組織ですよねぇ? 何で自分から率先して江戸の治安ぶっ壊してるんですか!?」
銀時の操るスクーターの後ろに跨る形で新八が長々と前回のあらすじっぽいツッコミをしてくれた。
「そんなの俺が知るかぁ! あれだよ、奉行所の連中だって偶にはやんちゃしたい時もあんだよ! あぶない刑事なんだよ!」
半ギレ混じりに銀時が言葉を返す。まぁ、何が言いたいかというと、万事屋の入り口を破壊した連中は碌な連中じゃないと言う事になりそうだ。
「どうしようお父さん。家のドア壊されちゃったよぉ。後で修理代お登勢さんから請求されちゃうよぉ! 今月あんまり仕事してないから破産しちゃうよぉ!」
「ドアの前に自分の命の心配しろぉ! このままじゃ俺達人生そのものが破産されちまうんだぞぉ! あの変な奴等によぉ!」
スクーターの横でそれと同じ速度で走る定春に跨って手綱を引いている神楽にしがみ付く形で乗っていたなのはがドアの心配をしている。そんななのはに父銀時の鋭い指摘にも似たツッコミが入る。
どうもなのはは今一空気が理解出来ていないと言うか他の奴等と考え方が2〜3メートル位違った位置にあると思われる。
「大丈夫アルよなのは!」
そんななのはに神楽が勇気付けるかの用に声を掛けてくれた。流石はなのはのお姉さん的ポジションにあるだけの事はある。新八はそう感心していた。
「どうせ来週辺りには元通りになってる筈アル。所詮ギャグ小説で家とか家具とかは壊れて当然の代物アルよ」
ちょっとでも感心した自分を思いっきり新八は恥じた。よりにもよって今この展開をギャグパートだと言い切ってしまっている神楽に新八は心底呆れを覚えていたのだ。
「ちょっと神楽ちゃん! 今のこの何処がギャグパートなの!? どう見てもシリアスパート丸出しじゃん! ギャグパートに殺人事件とか起こらないからねぇ!」
「ばっきゃろぉい! そんな古臭い常識に囚われてるせいで今のギャグ小説が廃れてるって何で分からないアルか? 何時までも古い考えに縛られてんじゃねぇぞこの駄眼鏡がぁ!」
「お前は古い考え云々言う前に常識を覚えろ!」
新八と神楽のギャグパートに関する熱いトークが展開されていた。
「おいてめぇら! 何時までもギャーギャー喚いてんじゃねぇ!」
そんな二人に渇を入れるかの如く銀時が声
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