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Element Magic Trinity
紅蓮色の戦慄
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ズ」

デバイス・アームズの数は軽く100を超える。
それぞれが赤い光を放っており、魔力を帯びている状態だ。
中には針鼠のように刃が全体に生えていたり、砲口が付いていたりするものもあった。

「装置武器の名の通り、敵地に設置する事でその効果を発揮する。命令しなくても己の存在理由を知り行動する、完全自律型の魔導式兵器(マジックウェポン)
「完全自律型だと!?」
「ウソよ!そんなの、評議院でさえ開発に失敗してるのに・・・!」
「・・・全く、正規ギルドはこれだから困る」

パラゴーネが溜息をついた。
足元のデバイス・アームズを小さく蹴って口を開く。

「リーダーの妻でありギルドマスターであるシグリッド様の頭脳を、そこいらの石頭と同類にしないで。こんな兵器を創る事なんて、シグリット様にとっては息をするのと同じくらいに簡単な事」

そう呟く間にも、デバイス・アームズの数は増えていく。
瞬く間にギルドの床が全く見えなくなるほどにデバイス・アームズが現れ、ギルド中を埋め尽くした。

「ま、ここはデバイス・アームズ達に任せて、私達は帰るとするか。ティア嬢はいないようだしね」
「待て貴様等!このまま逃がすとでも――――――」

キャトルとパラゴーネに告げ、ギルドを出ていこうとするエストにマカロフが向かって行く。
その右腕が伸びたと同時に、エストの手には変わった形の杖が握られた。
そして視界にマカロフを捉え、ゆっくりと杖を振るう。

「そうだね・・・鎖で動きを止めてもらおうか」
「!」

誰に告げる訳でもなく呟かれた言葉。
それと同時にマカロフは違和感を覚えた。

「な・・・何じゃこれはっ!?」
「マスター!?」

マカロフはいつの間にか床から出現した魔力の鎖に絡め取られ、動きを封じられていたのだ。
デバイス・アームズに気を取られていたエルザが目線を向け、目を見開く。

「ふぅ、これでいいかな」
「問題は皆無。この隙に帰還しましょう、リーダー」
「了解」

マカロフは拘束され、他のメンバー達はデバイス・アームズが囲っている。
ギルドに帰るチャンスは今しかない。
3人は顔を見合わせ頷くと、背を向けた。

「・・・ああ、そうだった」

だが、途中でエストが足を止めた。
その顔に柔和な笑みを浮かべながら、残酷な一言を口にする。


「デバイス・アームズ達はプレゼントするよ・・・あと30分で全て爆発するオマケつきでね」

「!」

エストはそう言って最後に微笑むと、瞬間移動系の魔法で姿を消した。
それを待っていたかのように、デバイス・アームズの放っていた光が赤から青へと変わる。
機械音がギルドを埋め尽くした、瞬間―――――

『爆発マデ、アト29分』

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