紅蓮色の戦慄
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す・・・そちらのティア嬢と同じく」
「うちのガキとテメェんトコのを同類にするのはやめてもらおうか」
「おやおや」
クスクスと笑うエスト。
そんな父親の姿を、アルカは睨みつけていた。
様々な感情を込めた瞳で。
「素敵ですよ、マスターマカロフ。あなた達の絆は。思わず惚れ惚れするほどに」
乾いた拍手をしながら、エストは称賛する。
そして―――――――
「・・・まぁ、私は―――――絆とか、大嫌いですけどね」
ふっ、と。
その顔から、初めて笑みを消した。
氷のように冷たい目が、真っ直ぐにナツ達を見つめている。
その目はティアに似ているようで、何かが違った。
「エリアルドの奴もそうだった・・・絆を語り、仲間を語り・・・私達の邪魔をした」
「!父さん!?」
憎々しげに紡がれた名に、ルーが目を見開く。
エリアルド・シュトラスキー・・・それがルーの父親の名だった。
「だからね、エリアルドを消そうと思ったんだ・・・彼が大切にしていたアマリリス村ごと。まぁ・・・1人生き残るとは思ってもみなかったけど」
ルーに目を向け、エストは語る。
口元には作ったような微笑を浮かべて。
目は笑う仕草のカケラさえ消し去って。
「そんな、理由で・・・っ!」
「そんな?何で言い切れるんだ?君達にとってはその程度でも、私達からすれば大きな理由だったんだよ」
「でも、だからって村を滅ぼしていい理由になんてならないじゃない!バッカじゃないの!?」
「ルーシィ・・・」
エストを睨みつけながら、ルーシィが叫ぶ。
そんなルーシィにエストは目を向けると、口角を上げた。
笑った訳ではない。ただ、口角を上げただけだ。
「自己満足の為にギルド同士の抗争を起こした社長の娘に言われたくないね」
「・・・っ!」
「っお前!」
「何だい?私はティア嬢と同じように正論を述べただけだよ」
自分の父親、ジュードの事を言われ、ルーシィの表情が歪む。
それを見たルーがキッと睨みつけるが、エストは不思議そうに小首を傾げるだけ。
「貴様・・・」
「怖いなぁ、マスターマカロフ。そんなに睨まないでくださいよ」
薄く笑みを浮かべたまま、エストは肩を竦める。
そして、パチンっと指を鳴らした。
その瞬間――――――
「!」
「な、何だこれ!?」
「機械!?」
ギルドの入り口、エスト達が立つ場所の後ろから、数えきれないほどに大量の機械が突入してきた。
大きさはバスケットボールくらい、どこか彫刻具座のカエルムにも似た機械の1つに手を添え、キャトルは告げる。
「これは我らがギルドマスター、シグリット様が開発し製造した魔導式兵器・・・デバイス・アーム
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