暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
Ep54願わくば幸せが多くある日々でありますように〜Epilogue〜
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る。

「でもリンディ艦長やグラシア家やカローラ家のおかげで、こうしてわたしは世界のために戦える」

イリスは艦長席に座るこの艦“アースラ”の艦長リンディに振り向く。リンディはイリスの視線に気付き、ニコッとして小さく手を振って、イリスも少し照れながら手を振り返した。
それから少しして、“アースラ”の目的となる映像がメインモニターに映し出される。映し出されたのは、大樹が動き、その大樹と戦う白の少女と黒の少女とオレンジ色の狼。

「イリス」

「はい、任せてください」

イリスはリンディの呼びかけに応え、ゆっくりと歩を進め転送装置へと向かおうとした時、エイミィが小声で尋ねる。

「あれ? イリスちゃんが行くの? クロノ君は?」

「クロノのようなお堅い融通の利かないのが行ったら話がこじれるかもしれないじゃない。見たところわたしと同年代みたいだし、同じ女の子が行った方がいいと思うんだよね。それに、クロノは動けないじゃない。リンディ艦長有するお茶型決戦兵器を間違って飲んで」

「あ〜、そうだったね・・・」

2人はリンディに聞こえないように小声で話す。イリスが転送装置の前にまで来たところで、リンディは彼女に今回の任務を告げる。

「これより現地での戦闘行動の停止、ロストロギアの回収、両名からの事情聴取を」

「任務拝命。了解しました」

そう応えると同時にイリスの服装が変わる。きっちりとした青い制服から全体的に白となったフレアードレス。
中衣も白で統一され、前立てのラインは蒼。上まで閉められたファスナーの飾りには桜の花弁が施されている。アウターは前立てのない白いショートジャケット。白銀の籠手と脚甲。そして右手には彼女の身長と同じくらいの桜色の刀が握られている。

「転送可能領域に到着しました」

「それじゃあ、イリス、お願いね♪」

「はい、リンディ艦長。よし、行こうか、キルシュブリューテ」

≪りょ〜か〜い、()って()りましょう♪≫

イリスの携える刀から陽気な声が発せられる。イリスは“キルシュブリューテ”と名付けられた刀をコツンと叩き、足元に魔法陣を展開させた。

「違うバカ剣。止・め・る・の。まったく、誰に似たのか・・・」

≪貴女です、マイスター≫

「うっさい。もぉ・・・コホン。気を取り直して、イリス・ド・シャルロッテ・フライハイト・・・いってきます!!」



――(ココロ)はあらゆる世界と時間を巡り巡って、其が果てなく望む在るべき地へといつかは還る。彼女の(ココロ)もまた・・・――



「わたしはイリス・ド・シャルロッテ・フライハイト。個人的にはイリスよりミドルネームのシャルロッテっていうのがお気に入り♪っとと、そうじゃなかった。
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