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ストライク・ザ・ブラッド 〜神なる名を持つ吸血鬼〜
天使炎上篇
13.無人島の王女
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見ずともラ・フォリアが悪戯をするような笑みを浮かべているのがわかる。
何分経ったのだろうか。ラ・フォリアが突如として戻ってきた。
すこし違和感を感じたが今、後ろを向けば一糸まとわぬ姿の彼女がいる。
そんな状態のラ・フォリアを近くで見て今度こそ吸血鬼衝動を抑えることができないであろう。
「もういいですよ、彩斗」
振り向くと着替え終わったラ・フォリアが救命ポッドにあったであろうタオルで綺麗な銀髪を乾かしていた。
「彩斗、申し訳ありませんが髪を乾かすのを手伝ってくれませんか?」
「お、おう」
ラ・フォリアからタオルを渡されて綺麗な銀色の髪に触れる。彼女の髪に触れる度に鼻腔に魅力的な香りが吸血鬼衝動を再び発動させようとする。
その時だった。銃弾の音が彩斗の鼓膜を振動させた。
「メイガスクラフトの兵隊が、なんで今ごろ!?」
メイガスクラフトの連中に置き去りにされた古城と雪菜は、武装した軍隊に襲われていた。
「伏せて!」
雪菜が古城を突き飛ばし、そのまま覆いかぶさる。
転倒した古城たちの頭上を、機関銃の一連射が駆け抜けていった。
「問答無用かよ!? いきなり発砲してきやがったぞ──!」
槍を握り直す雪菜。
このままでは逃げ切れないと判断したのか、雪菜が兵士に向き直る。
「先輩、十五秒だけ耐えてください」
古城にそう言い残すと、突然、地面を蹴って薄闇へと飛び込んだ。
「姫柊!? って!?」
雪菜が飛び出して後を追うとするが古城の元へと銃弾が降り注いでくるせいで雪菜の元へ向かうことができない。
「──鳴雷!」
雪菜が、鎧に覆われた兵士の後頭部を素足で蹴り飛ばした。分厚い装甲に護られているといえどもダメージは通る。
「姫柊、無事かっ!?」
集中砲火から解き放たれた古城は、兵士四人を倒した雪菜の方へと走り寄る。
しかし雪菜は、驚愕の表情で背後に跳びずさる。
「まだです、先輩!」
「──え?」
黒い全身鎧に覆われた兵士が、古城の目の前で立ち上がった。
「すみません、先輩……囲まれました」
四方から復活した兵士たちが古城と雪菜を完全に包囲する。
もちろん古城が眷獣を使えば、銃を武装した兵士など、一瞬でこの世界から消し飛ばせる。
だが、古城の眷獣には手加減ができない。
(……どうすればいい?)
古城が考えるその直後だった。
「────!?」
古城たちの目の前で黒鎧の兵士たちが、轟音とともに飛来した閃光に貫かれた。
全身鎧に覆われた肉体が爆散し、どす黒いオイルと金属片を撒き散らす。
続けざまに飛来した閃光が、古城たちを包囲してい
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