暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
Ep48私が貴方と望む未来へ往く為に 〜Fate〜
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と急落下。宙で体勢を整え、両脚で着地。クレーターが生まれる。すぐさま視線を上へ。

「遅いよ、ルシル・・・!」

「な・・・にっ!?」

すでにフェイトは私の背後へ降り立っていた。ガシャァァンとガラスが砕けたような音が背後から聞こえた。私の空戦形態ヘルモーズを維持する翼が破壊された音だ。振り返る。そこに居るのは雷光の翼を背にした天使フェイト。どうするっ。どうすればいいんだ!? 負けられない、負けたくない。

(・・・ああ、そうか。これは意地だ。私は、負けたくないんだ。守るべき彼女に負けるのだけは嫌だ。私は、彼女を守るために強くなくてはいけない。だから、結末がどうであれ、私は、フェイトに負けることは・・・出来ない!!)

再度、空戦形態ヘルモーズをとる。魔力の大半を持っていかれたが、それに見合う価値はある。フェイトの瞳に映る私の表情は、どこかふっ切れたものだ。

「フェイトぉぉーーーーーッ!」

――知らしめよ汝の力(コード・ゼルエル)――

左手に槍を生成し、術式強化のゼルエルを槍に付加させる。これでそう易々と破壊されないはずだ。もう1度、ホールの空へ上がる。

「ルシルぅぅーーーーーッ!」

フェイトはカラミティをのままで、私を追ってきた。お互いがヒットアンドアウェイの戦法と執る。突撃しては一撃を与えるために互いの武器を振るい、防がれては距離を取る。そしてまた突撃して武器を振るい、そしてまた離れる。その繰り返し。

「やっと、ルシルらしくなった・・・!」

「そういう君は本当に強くなった・・・!」

何度目かの衝突、その鍔迫り合いでの会話。表情は互いに笑み。見据えるべきは戦い、そして勝つべき相手のみ。そしてまた離れ、大きく弧を描くようにフェイトを目指す。途中、私は今扱える中で最高の威力を引き出せる砲撃術式をスタンバイ。砲撃魔術師としての私の一撃だ。これが全力だ。

「「はぁぁぁーーーーーーッ!」」

最後の衝突。一瞬音が消えた。直後、互いの武器が同時に粉砕される。私は槍そのものを。フェイトは“バルディッシュ”の刀身のみを。そして互いに一瞬でホールの端にまで距離を開け、私は左手をフェイトへ翳し、フェイトも私へと左手を翳した。ここに来て同じ決着の方法を選んでいたとは・・・。

煌き示せ汝の閃輝(コード・アダメル)!!」

「トライデント・・・スマッシャァァァァーーーーッ!」

放つのは同時。速度も同じ。2発の砲撃がホール中央で衝突する。互いの砲撃はホールの中央で拮抗し、互いを食い破ろうと大気を震わす。

「いっっっけぇぇぇぇーーーーッ!」

フェイトの声がホールに轟く。あぁ、何がいけなかったのだろうか。想いはフェイトの方が強かったというのだろうか。私の力が制限されているからだ
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