暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
Ep47お姉ちゃんは妹を守るものだから 〜Hermana mayor〜
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広がることなく集束していく。そして最後に、空へとんでもない炎柱が昇って行って、ドームの天井に穴を開けた。

「メノリア・・・?」

何重ものバインドで拘束されたフィレスが膝を折って座り込んで、炎が渦巻くメノリアが居た場所を見詰める。あたしらも炎を見詰める。あんな炎熱砲撃を受けて無事なはずはねぇ。炎も消えて、煙も次第に晴れていく。視界にはもうメノリアの姿はない。

「メノリア・・・・!」

あたしらの元にひらりと飛んできたメノリアのヴェール。背の高いシグナムがそれを手に取って、両腕のバインドが解かれたフィレスに手渡す。あたしにでも判るくらいヴェールからは何の力も感じねぇ。だからシグナムもヴェールをフィレスに手渡して、スバル達もバインドを解いた。
“オラシオン・ハルディン”を覆う氷のドームが崩れていく。メノリアが消えたことで、メノリアの造ったドームは壊れていくようだ。

「フィレス・カローラ元三等空士。セレス・カローラの逮捕にご協力をお願いします」

はやてがフィレスに向かってそう告げた。

†††Sideヴィータ⇒????†††

メノリアが負けた・・・。セレスが私付きの守護者として召喚してくれたメノリアが・・・。唯一の救いは、メノリアは死んだんじゃなくて魔界へ還ったということ。
あの子の造ったドームが音を立てて崩れていく。あの子のヴェールを手渡してくる守護騎士シグナム。夜天の主――八神二佐が私に目線を合わせるようにして片膝をついた。

「フィレス・カローラ三等空士。セレス・カローラの逮捕にご協力をお願いします」

そんな申し出をしてきた。セレスの逮捕? その協力?
セレス、あの子にだってもう時間はない。だから今日という日を好きに過ごさせようとしていたのに、全てが狂い壊れた。ヴェールに視線を落とす。するとどうしてかメノリアの顔が見えた。幻想だっていうのは解かる。メノリアは居ない。魔界に還った。
ここまできた以上、私も覚悟を決めるしかない。魔力の粒子に還元されていくヴェールをキュッと抱きしめる。

「(そんな悲しい顔しないで、メノリア)・・・お姉ちゃんは妹を守るもの」

「え・・・?」

私の呟きを聞き返してくる八神二佐。私は顔を上げて、もう1度、3回目の想いを口にする。

「お姉ちゃんは妹を守るものでしょ? だからその申し出は断ります」

これで最後。力を貸してね、メノリア。

――それが貴女の願いであれば、わたくしはどこまででも――

メノリアの声が聞こえた気がした。私はメノリアの消えかけているヴェールを私の想い(そんざい)に取り込んだ。服装がメノリアと同じウェディングドレスへと変化する。閉じていた目を開ける。と、私を見て驚愕している八神二佐たちが映る。

「テスタメント幹部ト
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