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魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
Ep45遥かなる夜天に集いし騎士〜Wolken Ritter〜
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1回転。まだあたしの目の前に居るはずのデレチョに向けて、もう1発ギガントハンマーを打ち込んだ。
手応えがあった。そして耳に届くガシャァァンっていう甲冑が砕け散った音。視界がクリアになる。デレチョは甲冑の破片をまき散らしながら地上へと落ちていく。そして、「俺・・・諦め・・・必ず・・・」と残して、無数の光の粒子となった。

『・・・勝ちましたね、ヴィータちゃん』

勝ったっていうのに、リインは全然嬉しそうじゃねぇ。

「・・・ああ・・・」

そんなあたしも全然嬉しくねぇけど。あたしはまたデレチョ、ジョシュア・エルグランドをこの手に掛けた。相手が想いが具現化された亡霊だからと言っても、確かに意思のある1人の存在。

「・・・ホント、全然嬉しくねぇよ。こんな戦いでの勝ちって・・・」

「・・・ヴィータちゃん・・・。え? ヴィータちゃん、アレ・・・!」

リインの声で俯いていた顔を上げる。あたしの目に映ったのは・・・。

†††Sideヴィータ⇒シグナム†††

「来い、烈火の将シグナム。俺TOお前の決着の場へ案内してやrU」

カルドは私にそう告げ、“レスプランデセルの円卓”へと向け飛び始めた。戦いの場をここではなく別の場所へ変えてくれることに関しては感謝した。下手に“オラシオン・ハルディン”で戦いを行うと、下に居る仲間たちを巻き込みかねないからだ。
それだけは何としても避けたかったこと。ゆえに私はカルドへ付いていくことにした。視界の端に主はやてとカルド・イスキエルド、ヴィータとカルド・デレチョが映る。どうやら主はやて達も“円卓”内で決着をつけるらしい。

『なぁ、いいのかよ。罠かもしんねぇぞ、シグナム』

『罠なら罠で構わん。それらを全て打ち破ればいいだけのことだ』

『・・・ま、そりゃそうか。あたしとシグナムなら、なんだって出来るんだもんな』

『ああ、その通りだ』

アギトと短い会話をしていると、前を飛ぶカルドの飛行速度が落ち始めた。私もそれに倣い、速度を落とす。そしてカルドは止まり、私も約20mの距離を開け止まる。こちらに振り返るカルド。その手には闇色の炎が渦巻く大剣が握られている。どうやらこの空域一帯を戦場とするらしい。周囲を軽く探ってみるが、罠などのようなモノは何1つとして感じられん。

「安心しろ。罠など使うものか。正面よりお前に戦いを挑み、勝利する。そうでなければ、俺の内に燃え盛る復讐の業火が消えん」

先程まで感じていた違和感がカルドから消えた、ような気がした。

「そうか。ならば、私も真正面からお前を打ち負かそう」

“レヴァンティン”を構える。一瞬が長く感じられる睨み合い。そして、ほぼ同時に間合いを詰め、お互いを両断するために各々の得物を振るう。互いの刃が衝突し、激
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