欲望は血に塗れる
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第二の人格・・・2つが混ざり、第三の人格が小さく姿を現していた。
「撃てるものなら撃て。統帥はやらせん」
「ルーレギオス・シュトラスキー。アマリリス村唯一の生存者。戦闘力は低いが防御力は高い。二重人格者」
キャトルが睨み、パラゴーネが呟く。
魔法籠手が淡い光を帯びる。
分解するようにキャトルの腕を回り、形状を変えて装着された。
「魔法籠手・砲撃形態」
右手に装備された籠手の先が砲撃のように変形し、その砲口がルーへと向く。
一瞬怯んだように1歩下がったルーだったが、すぐに気を引き締めて銃を構え直す。
「そう・・・なら、こっちも本気でいく!」
銃口と砲口。
両方に、魔力が集束されていく。
「ちょっと、ルー!」
「ごめんねルーシィ、目を閉じてた方がいいよ・・・残酷な図になる可能性が高いからね」
「そういう事じゃなくてっ・・・!」
ルーシィが止めようとするが、ルーは止まらない。
今のルーを止められるとすれば、ただ1人。
今ここにはいない、最強の女問題児。
そして――――――放たれる!
「フレイムチャージ!」
「バーストブリット!」
銃口から放たれたのは、魔力を変換した巨大火球。
砲口から放たれたのは、精神を集中して撃ち出された一撃。
お互いが真っ直ぐにお互いへと向かい――――――――
「危ねぇモン・・・ギルドでぶっ放すんじゃねェぞコラアアアアアアアッ!」
怒声が響いた。
それと同時に向かって行く銃弾と砲撃の間に、赤い髪が揺れる。
「!」
ルーは目を見開いた。
乱入した人物は左手を銃弾に、右手を砲撃に向ける。
そして、文字通り“無茶苦茶な”行動を起こした。
「跡形もなく燃やせ!大火破壊!」
その両手に炎を纏った事を全員が認識した瞬間――――。
左手に触れた銃弾、右手に触れた砲撃、両方が―――砕け散った。
「・・・え?」
「は?」
突然の出来事にルーもキャトルも呆然とするしかない。
乱入者はその空気をぶち壊すように口を開く。
「どいつもこいつも危ねぇモンぶっ放すな・・・またギルドが壊れんだろうが、ア?」
乱入者は不気味なほどに感情を抑えた声で呟く。
声に込められた感情は抑えられているが、額に立った青筋やギラギラと光る瞳がその感情を剥き出しにしている。
「アルカンジュ・イレイザー・・・!」
「オレの事知ってんのか?だったら、ミラジェーン・ストラウスの恋人って認識よろしく」
剥き出しの感情をそのままに、口調は普段と変わらない。
すると、キャト
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