序章・2
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「千雨。私と彼、ラチェットは地球で生まれた存在では無い。」
「え?」
「私達はここから遠く離れた惑星セイバートロンで生まれた超ロボット生命体『トランスフォーマー』だ。」
そう言うと、父さんは叫びながら飛び上がる。
「プリテンダー!!!」
すると、なんと父さんの姿が黄色い巨大ロボットへと変わった。
「これが私の本当の姿だ。そして、本当の名はサイバトロン宇宙指揮官メタルホークと言う。」
それから、さらに父さんは説明を続けた。
何千年も前、父さんは仲間達と共に宇宙旅行をしていたら事故に遭い、この地球に不時着した。その宇宙船と言うのが今私たちの居るこの基地だ。宇宙船は基地として使える機能は残っていたが、再び宇宙へ飛び出す事は不可能なレベルのダメージを負っていた。ゆえに、父さん達はここにひっそりと隠れながら定住する事になった。そして、父さんは一人の女性つまり母さんと出会い、私が生まれた。
「本当は、千雨にはこの事を知らずに、普通の人間として生きて欲しかった。夜空・・・母さんもそう望んでいた。」
「母さんは知ってたんだな。父さんの正体を。」
「ああ・・・」
「でも、だからって何で私が命を狙われなきゃなんないんだ。」
「君を襲ったのはクインテッサ星人に雇われた殺し屋だ。」
私が聞くと、ラチェットさんがそれに答えた。
「クインテッサ星人?」
「我々トランスフォーマーの先祖を生み出した種族だ。はるか昔、セイバートロンの支配者だった奴らは我々の先祖を奴隷として扱っていた。だが、自由を手にするために先祖達は立ち上がり、クインテッサ星人をセイバートロンから追い出した訳だ。」
「だが、奴らは今でもセイバートロンを奪い返そうと暗躍している。」
ラチェットさんと一緒に父さんが説明をする。
「何でそんな奴らが私を?」
「クインテッサ星人が言うには、我々トランスフォーマーは他種族と力を合わせる事で奴らの予想を超える力を発揮するそうだ。それですら連中にとっては恐ろしいと言うのに、君はトランスフォーマーと他種族の間に生まれた存在だ。連中からすれば、君はセイバートロン奪還の最大の障害だろうね。」
ラチェットさんはそう語るけど、いくら父さんの故郷の事だからって、今まで知らなかったんだから私には関係の無い事のハズだ。
「さて、簡単な説明はこれで終わり。これから治療を始めよう。」
すると、ラチェットさんは何処からか工具を取り出して来て、私のレーザーで撃たれた足の修理・・・いや、治療を始めた。ラチェットさんは結構器用で、彼からすれば豆粒ほどしか無い傷を治して行く。
「ふむ。フレームには異常は無し。だが、神経回路の一部の交換が必要だな。」
そうやってラチェッ
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