第十二話
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周りからの殺気に耐え、シリカと共に《思い出の丘》に行くための門までたどり着いた。
「さて、これからピナを生き返らせに行くけど、準備は良いよな?」
「はいっ!」
シリカは力強く頷く。
気合い十分ってとこか。
「フィールドに出たら、俺が基本的に戦うことになるが、相手のモンスターはシリカも狙ってくる。自衛ぐらいはしてくれないと困る。」
普通なら、レベルアップの為にシリカも戦わせるべきだが…危険は少ないほうが良い。
それに、装備で多少は補っているものの、シリカのレベルは適正レベル以下。
シリカには、出来るだけ戦って欲しくなかった。
「それと、転移結晶は持ってるよな。」
「あ、はい。」
シリカは自分のアイテムストレージから、水色の結晶を取り出し、ポーチに入れた。
「フィールドじゃ、何かあるか分からんからな。俺が脱出しろって言ったら脱出してくれ。」
「え?でも、それじゃ…?」
シリカが小さく反論する。
「俺は大丈夫だよ。だけど、シリカは危ないだろ?」
自分のレベルが、本来ならば足りないことを分かっているのだろう。
シリカは、完全に納得はしていないようだったが、しぶしぶ反論を止めた。
…こういうところは、年相応って言うのか?
若干、いつも気を張ってる感じがしてたからな。
「じゃ、約束しよう。」
「約束?」
俺の申し出が意外だったのか、シリカが目を丸くする。
「ああ、約束だ。
『俺は死なない』
『シリカを守る』
『ピナを生き返らせる』
ってところかな。」
この三つが、今回俺がする約束だな。
「大丈夫。俺は嘘はつくが、約束は破らない。」
「はいっ!約束です!」
シリカとの約束をし、二人で《思い出の丘》に向けて出発した。
道中、シリカには見るからに気合いが入っており、出来るだけ、足手まといにならないようにしてるのが分かる。
だが…
「キャ、キャアアアアアアアアアッ!」
歩いてから、数分後にエンカウントしたモンスターに向かって、シリカは女の子らしい悲鳴を上げた。
「な、何アレ!?気持ち悪いいいぃ!」
…うん、気持ちは分かるぞ、シリカ。
ここ、《フローリア》は、《フラワーガーデン》の名が付いている。
その《フラワーガーデン》は…モンスターも、花なのだ。
簡単に言うと、歩く花。
てか、それ以外に言う必要が無い形状だ。
「やだってばー!」
花が好きなシリカにとって耐え難いものであるらしく、目を瞑って短剣を振り回していた。
「シリカ…それじゃ攻撃当たらないだろ…」
「だ、だって気持ち悪いんですぅぅぅ!」
俺の呆れた声に、そのままの体制で
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