暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
Ep39それが僕たちの歩む道〜Belief and Pride〜
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夫だよ、キャロ。僕たちはきっと、この悲しい戦いを乗り越えられる。だって僕たちはあの特務六課の一員なんだから」

“特務六課”の一員。それだけで強くなれる気がする。あんなにすごい魔導師(ひと)たちと一緒に、1年と短かったけど訓練に励んだ“機動六課”時代。その時の教えを胸に戦えば、どんな苦境も乗り越えて行ける。

「うん、そうだね!」

キャロが笑ってくれた。よかった。キャロはたぶん、これから起こる戦いに緊張していたんだ。もし僕の言葉でその緊張が解けたんなら嬉しい。

「時間だ。各員、出撃っ! てめぇら、絶対に帰ってこいよ!」

ノルデンナヴィクの両隊を指揮するランボルギーニ二佐の号令が下されて、両隊は「オオオオ!!」一斉に拠点のある場所を目指して移動を始めた。元より奇襲するつもりがなかったみたいだ。
そんな中、僕とキャロは、幹部戦に備えて待機していた。僕たちも一緒に戦いたいけど、少しでも魔力もカートリッジも温存しておきたかった。元は八神部隊長たちの考えだけど、僕もそう考えていた。

「おーい、そこの2人! こっち来て待ってろっ!」

指揮車に残って全体指揮をするランボルギーニ二佐が、コーヒーカップを片手に僕たちを呼ぶ。僕とキャロは断る理由も無く、指揮車の中に入る。入った瞬間、コーヒーの香りが車内に充満し過ぎていてビックリした。

「まぁ座れ座れ。大事な客人に持て成しもしないんじゃ、ランボルギーニの名が廃るってな」

豪快に笑う二佐は、60歳くらいの快活なおじさん(少し失礼かも)で、上下関係隔たりなく接する人だ。空いている椅子に座ると、ホットコーヒーの入ったカップを手渡された。それに「ありがとうございます?」と少し疑問形のお礼を言う。

「あー気にすんな。あんな寒空でじっと座ってるのも辛いだろ? ここで前線の様子を見ながら待っている方が賢明だぜ。とは言っても、防護服には防寒機能もあるが。まぁ気分だな」

二佐はそう笑って、前線の様子を映し出すモニターの方に視線を移した。僕とキャロも不謹慎な気がしてならないけど「いただきます」と、コーヒーを飲みながらモニターを見る。映るのは、地上部隊と銃を武装した“テスタメント”の構成員の戦い。航空部隊は、翼に蟹のシンボルが描かれた黒い戦闘機、アギラス15機編成部隊と交戦を開始した。

「お前たちはお前たちの仕事が来るまでここでじっと待ってろ。なぁに、んな心配そうなツラしてなくても、すぐにテスタメントの拠点くらい落とせるさ」

勝つことを信じて疑わない二佐。するとキャロが「どうしてそんなに自信があるんですか?」って尋ねた。

「簡単さ。今出てる奴らはみんな俺の大事な仲間(かぞく)だからな。仲間(かぞく)を信じるのに理屈も何もいらねぇよ。要るのはただ信頼だけさ。はは、ち
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