暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
Ep38ランスターの弾丸は全てを撃ち抜く〜My answer〜
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ロスミラージュ”のトリガーを引いて、先制砲撃を放った。それに遅れて、お兄ちゃんの砲撃も放たれる。次の瞬間、あたし達の間で衝突、大爆発を起こす。視界が光に満ちて何も見えなくなる。世界から音が無くなる。視界が揺れる。光だけの世界の中、あたしの意識はここでプツンと切れた。








――ティアナ、もう起きたんなら自分で歩かないか?――

――やっ。お家に帰るまでこのままっ――

――あはは。しょうがないなぁ、ティアナは――

夢を見る。小さい頃、お兄ちゃんのおぶってもらった時のこと。仕事で疲れているのに、あたしと遊ぶために時間を割いてくれた、大好きな優しいお兄ちゃん。大きくて温かくて、そして優しい背中。

「・・・ぁ・・・あたし・・・?」

まどろみの中、あたしは目を覚ました。誰かに・・・背負われてる・・・? 誰? あ、もしかしてまだ夢の中かもしれない。だってさっきまでお兄ちゃんと闘って・・・。

「・・・って、あたし!!」

一瞬で現状がおかしいことに気付いて身体を起こすと「わっ!?」って声が聞こえた。それは今あたしを背負う人の声だった。

「お、お兄ちゃん・・・!?」

「・・・負けたよ、ティアナ。完膚なきまでに僕の負けだった。ティアナはもう僕の手の届かないところにまで飛んで行けるんだな」

あたしを背負っていたのはお兄ちゃんだった。どうして?だとかいろいろと聞きたいことがある。だけど今は、今だけは・・・。

「お兄ちゃん!!」

お兄ちゃんの背中に思いっきり抱きついた。「わわっと」って困惑の声。本当はもう歩けると思うけど、もう少しこのままで、お兄ちゃんの温かさを感じていたい。

「ティアーーーーッ!!」

スバルの声。前を向くと、そこにはシャルさんとスバル、そしてスバルを隣で支えているクイントさんが立っていた。

「あはは・・・!」

フォスカムの拠点攻略戦は、あたし達の完全勝利に終わった。

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