暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epos20-C騎士と魔導師の戦舞踏〜3rd Encounter〜
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、助けたい、救いたい、って強く思えたんだ。

「ランサー。悪いけど、任意同行って形でわたし達に付いて来てもらう」

「任意、ね。もちろん断ることも出来るのだろう?」

「わたしは優しさからそう言ってるんだけど? 本当なら今すぐにでも力づくで捕まえてもいいんだよ? あなた達はすでにいくつか罪を犯してる。それを理由にしてさ」

シャルの指環が“キルシュブリューテ”へと変化した。シャルから、『ほら、フェイトも』そんな念話が来たから私も“バルディッシュ”を戦斧のアサルトフォームで起動させて、「ちなみに後者の状況になった場合、反撃も逃走も公務執行妨害になるから」とランサーに警告。お願いだからそれで踏み止まってほしい。

「そうか。この場合、罪になるのは私ひとりだけになるのか?」

「それは・・・そうね」

「ならいい。公務執行妨害でもなんでもどうぞ。私は帰らせてもらう」

――風牙真空刃――

シャルが“キルシュブリューテ”を鋭く振り降ろしたことで発生した真空の刃をランサーの足元に打ち込んだ。砕けた道路の欠片がランサーを襲う。それでランサーは足を止めて、「君たちに決闘を申し込む」そう言って振り返った。

「決闘・・・?」

「そう。この決闘は私闘となる。つまりは戦闘による怪我も、デバイス損傷も、そして敗北も自己責任ということになる。勝てたならば私を捕まえるといい。悪あがきはしない。しかし君らが負けたなら何一つとして文句は言わず、私の離脱を大人しく見逃せ」

「管理局員相手にそんな勝手が通るとでも?」

ランサーから出された決闘の提案に対してシャルがバッサリと断ると、「それもそうか。じゃあどうする、戦るか?」ランサーがそう言ってとても綺麗な蒼色の魔力を足元から放出した。その強烈な魔力量と衝撃波に、「きゃ・・・!」腰を落として踏ん張らないと吹き飛ばされそうになった。

「コホン。・・・公務執行妨害になってしまうがしょうがない。私としてもいま捕まるわけにはいかないからな。というわけで、私は逃げる」

――我を運べ(コード)汝の蒼翼(アンピエル)――

魔力放出をやめたランサーの背中から蒼い魔力で形作られた剣が12本、翼のように展開された。

――多層封獄結界(パーガトリー・アークケイジ)――

――広域強装結界――

桃色の半球状結界が張られた後、その上から水色の半球状結界が張られた。桃色の結界は、シャルの友達で、私たちと同い年でありながらすでに最高位の結界魔導師と謳われているセラティナ・ロードスターのもの。水色の結界は局員たちのものだ。
ランサーは頭上をぐるりと仰ぎ見た後、剣の翼を解除して「エヴェストルム」デバイスの名前を告げる。そして左手に2本の剣の柄頭を連結させたような槍を携えた。こ
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