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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epos20-C騎士と魔導師の戦舞踏〜3rd Encounter〜
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私たちにも答えは出てない状況だ。
「だから管理局から提案があるわけ。あなた達の主、オーナーの身柄を管理局に預けてみない? というかあなた達も来てよ。少々拘束することになるけど、悪いようにはしないから」
シャルがランサーを迎え入れるように両手を伸ばした。オーナーを救うためには“闇の書”を破壊するのが一番。でもそれじゃ守護騎士たちは救われない。八方塞がりだけど、私たちはオーナーも守護騎士たちも救いたいって強く思っている。
「オーナーは私たち騎士にとって大切で、大事な、とても愛おしい家族だ。それはオーナーも抱いてくれている想いだ。では訊こう、管理局にオーナーを救う術が有るのか? 守護騎士を犠牲にしない――闇の書を破壊しない方法で、だ」
可愛いチーターの頭部だけど、全身から放たれる威圧感は強い。返答によっては確実に戦闘に入ることになると思う。ランサーに訊ねられた私とシャルは顔を見合わせた後、「ごめん。まだ見つかってない」ってシャルは素直にそう答えて、「でも何としても見つけるから!」私はそう返した。
「話にならないな」
ランサーがバッサリと私たちの言葉を断ち切ってきた。すると当然、「だったら、あなた達は有るって言うの!?」ってシャルが怒鳴り声を上げた。私も同意を示すために頷いて見せた。方法が有るなら教えてほしい。もしそれが協力できるようなものなら協力したい。でもそんな方法は無い。それがユーノ達の答えだった。
「もちろん。だから私はリンカーコアの蒐集を始め、そして守護騎士たちに蒐集を手伝わせた。そう、此度の騒動は、全て私が始まりだ」
「「っ!」」
ランサーから告げられた話は、管理局側にとってはかなり重要な内容だった。蒐集を真っ先に始めたのはランサー。ランサーは(以前から考えられていたけど)守護騎士じゃない。何より「闇の書を破壊することなく救える、ですって?」シャルが驚くその内容だ。無限書庫の資料を漁っても出て来なかった最高の解決策。ランサーはそれを知っている?
「ランサー。本当に有るの? 世界を危険に晒すことなく、誰も犠牲にならない方法が・・・?」
「ああ。有る。だからこそ蒐集行為をやめる必要性は感じられない。邪魔をしないでもらおうか」
私の問いに答えてくれたランサーが踵を返して私たちに背を向けた。私は『どうするの、シャル、クロノ?』隣に居るシャルと、離れたところでモニターしている対ランサー作戦の指揮を任されているクロノに念話を通す。
『その方法が確かなのかも判らない今、野放しにしておくのは危険だ。やはり捕獲しよう!』
クロノから戦闘に入るように指示された。本当に悪い人たちじゃなく、ただ家族を救いたいってだけの優しい人たちなのに。“闇の書”のことを知れば知る程、ランサー達のことを止めたい
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