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ハイスクールD×D 新訳 更新停止
第2章
戦闘校舎のフェニックス
第51話 準備はいいか?
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俺は全身から力が抜けて尻餅を着いてしまった。
「……はは…やれやれだぜ…」
静寂なイッセーの部屋に俺の乾いた笑い声が流れる。


(……誰だ?…)
『今揮っている力は本来のものではない』
(……その声…どこかで?…)
『そんなんじゃお前はいつまで経っても強くなれない』
(……そうかお前…前にも夢で…)
『お前はドラゴンを身に宿した異常なる存在。無様な姿は見せるなよ。白い奴に笑われるぜ』
(……白い奴って誰だよ?…)
『いずれお前の前に現れる。そうさ、あいつとは戦う運命にあるからな。その日の為に強くなれ。俺はいつでも力を分け与える。なに、犠牲を払うだけの価値を与えてやるさ。ドラゴンの存在を見せつけてやればいい』
(ドラゴン!?お前!!)
『赤い龍(ウェルシュ・ドラゴン)、赤い龍の帝王 ドライグ』
(ドライグ!?)
『お前の左手にいるものだ』


目を覚ますと、そこは俺の部屋だった。
「起きたかイッセー」
「……明日夏…」
「目覚めたようですね」
「……グレイフィアさん…あ!勝負は!部長はどうなったんですか?」
「ゲームはライザー様の勝利で終わりました」
「……負けた…」
「部長が投了(リザイン)を宣言したんだ」
「っ!?降参した?」
「ああ」
「そんな!?自分から負けを認めるなんて!そんなの部長にかぎって!!」
「ライザー様が貴方を殺そうとしたからです」
「え?」
「……お前は何度もライザーに挑み掛かり、そしてそれに業を煮やしたライザーはお前を殺そうとし、部長はそれを止める為に…」
部長が負けたのは俺のせい?
「……明日夏…他の皆は?…」
「アーシア、千秋、鶇、燕、俺はお前の看護に残り、他は部長の付き添いだ」
「付き添い?」
「リアス様の婚約パーティーです」
「っ!?」
俺は膝が崩れ落ちた。
……すみません部長…。
……俺、強くなれませんでした…。
……弱ぇ、何で俺はこんなに弱ぇんだ…。
「納得できないか?」
明日夏が問い掛けてきた。
「……頭じゃ分かってるよ…部長が自ら家の決まりに従っているのは…勝負の結果は部長が望んだ事だってのは…それでも俺はそれに嫌々従うしかない部長なんか見たくない!…何よりも…」
「ライザーなんかに部長を渡したくない…か?」
「……嫉妬だって分かってるさ…笑いたきゃ笑えよ…」
だが、明日夏の口から出たのは笑いじゃなかった。
「お前は今何をしたい?」
「え?」
「ここで泣くか?部長をお祝いするか?どうなんだ?」
……そんな事…。
「……決まってるだろ……部長を助けたい!どんな事をしても部長を助けたいに決まってるだろ!!」
俺は心の中にある事を告白した。
「ふっ」
「ふふふ」
「え?」
突然、明日夏とグレイフィアさんが小
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