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ハイスクールD×D 新訳 更新停止
第2章
戦闘校舎のフェニックス
第51話 準備はいいか?
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る。
せっかく用意してもらったものを無下にするのは気が引けたのであろう。
紅茶を口にした千秋達の顔からさっきまでの張り詰め感が消えた。
飲んでいて思ったが、非常にリラックスできる紅茶だった。
「それをお飲みになられたら、お休みになった方がよろしいかと?」
『っ!?』
「もしお三方が倒れられたら、彼は自分を責めることになりかねませんよ。ここは私と彼がお引き受けますので、お休みくださいませ」
グレイフィアさんはどこか圧力のある顔をして言った。
千秋達はその圧力に気圧されてか、紅茶を飲み干した後、渋々部屋から出ていった。
「ありがとうございます。おかげであいつらを休ませる事ができました」
「いえ」
「ところでどうしてここに?」
素直な疑問だった。
部長はライザーとの婚約の事で出払っていた。
どうやら明日の夜に婚約パーティーがあるらしい。
一応、招待券はもらっていた。
グレモリー家のメイドである彼女も、それ関連の準備などで忙しいと思ったのだが。
「彼女は私の付き添いだよ」
「っ!?」
突然聞こえた男の声に俺は驚いた。
気配を全く感じなかった。
声がした方を見ると、紅色の髪を持った高貴な男がいた。
「……まさか…」
「おっと、名乗りが遅れたね。私の名はサーゼクス、魔王ルシファーの名を受け継いだ者だ」
「っ!?」
サーゼクス・ルシファー、部長の兄で魔王の一人。
突然の魔王の登場に俺は固まってしまっていた。
「そんなに固くならなくていい。楽にしてくれたまえ」
「……そうは言いますがね…」
とりあえず、言われる通り体の力を抜かせてもらった。
「御友人の事はすまなかったね。我々の事情に巻き込まれたばかりに」
「……いえ…それより何故ここに?…」
「君の友人に興味があってね、是非ともこの目で見に来たのだよ」
「興味?」
「うむ。彼のような真っ直ぐな悪魔は初めて見てね。非常に面白いと思ったよ」
どうやらイッセーは魔王様のお目に留まったようだ。
「ところで君は何をしているのかな?」
「……何をと言われても…イッセーの看護ですが…」
何だ、まるで全てを見透かされているような感じだ。
「ん?そうかね?私には牙を光らせ、機会をうかがっているように見えたが?」
「………」
「ふふ、まあいいかな。実はだね、可愛い妹の婚約パーティーを盛り上げようと、一つ余興を行おうと思っているのだよ」
「余興?」
「ああ。是非とも彼と君とで一つ会場を盛り上げてほしいのだよ」
「っ!?……それはつまり…派手に盛り上げろと?…」
「ふふ。是非とも頼むよ。では、そろそろ失礼する。彼が起きたら、グレイフィアから招待状をもらいたまえ」
そう言って魔方陣で転移していった。
「では、後ほど」
グレイフィアさんも後に続いて行った。
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