暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
Ep37想いの全てをこの一撃に 〜Revolver Knuckle〜
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気力もある。何よりお母さんを助けたいって想いがある。

「待ってて、お母さん。すぐに、あたしがお母さんを助けるから!」

お母さんを昏倒させるだけの威力を持った一撃。でも、あたしの仕事は幹部を止めること。それは勝たないといけないこと。それはお母さんを倒すこと。でも、お母さんをあのまま倒してそれでいいの?
ダメ。お母さんを助けたいならゲヴァルトゼーレだけを倒さないといけない。だからこそ最強の一撃である振動拳は使ったらダメだ。

≪Buddy !!≫

“マッハキャリバー”の声で思考を止めて前にのみ意識を集中させる。視覚のノイズが止んだ今、視界に入るのは突進してくるお母さん。涙が宙を流れていくのが見える。

「力を貸して、マッハキャリバー、リボルバーナックル」

≪All right buddy !≫

もう小細工も何もいらない。真っ向からのシューティングアーツで決める。“マッハキャリバー”の側面から生える二対の羽を小さくして格闘戦向きに変更。
そしてあたしもお母さんに向かって疾走開始。一瞬で距離が縮まって、拳打と蹴打の激しい猛襲が始まる。お母さんの連撃を捌いては受けて悶えて、あたしの連撃も捌かれては当たって。もう魔法も何も無い。純粋なシューティングアーツっていう体術のみでの闘い。

「∬∀♀ΩスバΠЖル§Ξ」

「え・・・?」

お母さんの右の拳打を捌いたと同時に聞こえた声の中に、あたしの名前があったように聞こえた。それがまたあたしの隙となった。こういう大事な時に隙をつくってしまうあたし。左の拳打を捌ききれなくて「かはっ」まともに胸に受ける。息が出来ない。
当たったと同時にわざと身を引いて衝撃を減らして、少し離れたところに着地。だけど威力を完全に殺せなくて吹き飛びそうになるのを、“マッハキャリバー”の走行機能のひとつ、アブソーブグリップっていう、グリップ力を高めるシステムのおかげで、その場で耐えきる。

「げほっげほっ・・・はぁはぁはぁはぁ・・・!」

咽ながらも大きく深呼吸して息を整える。その間、お母さんは左右に身体を揺らしながらゆっくりと進んできて、あたしが態勢を整えると同時にまた突進してきた。
今度は何があっても隙はつくらない見せない。また始まるお互いの拳打と蹴打の応酬。捌いては当てて、受けては捌いての繰り返し。と、ここで今まで沈黙してたゲヴァルトゼーレの触手が動いた。

「来たっ・・・え・・・?」

あたしの首を掴もうと伸びてきた触手。だったけど、あたしの前でピタッと止まった。そしてさっきまでみたいに痙攣を起こす。するとお母さんも動きを完全に止めた。もしかするとお母さんの意思が、ゲヴァルトゼーレを抑え込んでいるのかもしれない。

(だったら今が最大のチャンス!)

お母さんから受け
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