暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
Ep37想いの全てをこの一撃に 〜Revolver Knuckle〜
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『テスタメント構成員から確証を取りました! 我々の勝利です!』

『あ、アギラスが転移、撤退していきます!』

“オムニシエンス”を守る障壁を発生させる装置を破壊した。これで1つ目の目的は果たせたんだけど、結局、お母さんどころか幹部は誰ひとりとして来なかった。ティアを見ると、あたしの視線に気付いて「油断はしない方がいいわ」って安堵半分緊張半分でそう言ってきた。
それから未だに戦闘を続行しようとする構成員の捕縛に入って少し、あたしとティアがこの世界に赴いた目的が来た。

『こちらベータ隊! 白コート、幹部2名を確認!』

『グラース三佐です。幹部との戦闘は避け、構成員の逮捕を続行。幹部は特務六課に任せます。ナカジマ防災士長、ランスター執務官、お願いします』

グラース三佐に「「了解!!」」と返す。幹部2名。以前までならルシルさんと初代リインフォースさんペアか、お母さんとティーダさんペアの二択だったけど、今は間違いなくお母さんとティーダさんのペアだ。

「行くわよ、スバル!」

「うん! ウイング・・・ローーードッッ!!」

帯状魔法陣の道を架けて、一気に戦域に乗り込む。そこにはモニターで見た通りの光景が広がっていた。アギラスの残骸。負傷した隊員たちと構成員たちを搬送する医務官と隊員たち。幹部っていう援軍が来たことで士気を高める構成員と戦う部隊の人たち。そして空に人影が2つ。藍色のウイングロード上を走るお母さんと、飛行魔法で空を翔けるティーダさん。

『スバル、部隊を巻き込まないように、ここから少し離れるわよ!』

後ろを走るティアの提案に『了解!』って答えて、ウイングロードの行き先を変更しようとしたとき、目の前にノイズが奔った。でもすぐに止んだから気の所為かと思った。だけど、また視界にノイズが紛れる。

(なに・・・!? こんなときに視覚異常なんてシャレにならな――)

「スバル!」≪Buddy !!≫

ティアと“マッハキャリバー”の悲鳴のような呼びかけに意識が前に向く。未だにノイズが少し紛れる視界に入るのはお母さん・・・じゃない・・・。

(誰? お母さんだよね? え? お母さんってこんな顔してたっけ?)

「クロスファイア!!」

≪Shoot !!≫

背中からお母さんに向けて放たれるティアのクロスファイア6発。次の瞬間、あたしはティアに押し倒された。そして頭の上を通過していく藍色のウイングロードとお母さん。

「何ボサッとしてんのよ! しっかりしなさい!」

≪また来ます!≫

かぶりを振って、ティアに右手を引かれて立ち上がった。さっき見たお母さんの顔。今までと全然違う、見たことないあの表情。

――嗚呼、目醒めよと声がする――

――トライシールド
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