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魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
Ep35悲しく愚かな宣戦布告〜Wail and Fury〜
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い、そんな死に方させねぇよ。喰っちまいな、フォヴニス。散々痛めつけてからな」

「く、来るな! 来るな来るな来るなッ! く――ぎゃぁぁぁぁぁぁぁッ!!」

ベーカー中将は這いずって逃げようとしたが、上半身だけ出したフォヴニスの2本のハサミによって散々壁に叩きつけられ、弱まったところを足から喰べられ始める。
ベーカー中将の悲鳴と、彼の身体の何かが引き千切られる音、砕かれる音を最高の音楽とし、その光景をただひたすらに嗤って見学していたグラナードは、咀嚼し終えたフォヴニスを戻して、執務室を静かに後にした。

ここ本局の、ある将校の執務室に別の幹部が姿を現す。現れたのは3人の幹部、マルフィール隊の3人だ。彼らもまた、自分たちを謀殺した将校4人をその手で復讐するために管理局に足を運んだ。
そんな彼らの姿を見たその4人の将校もまた「何故ここに居る!?」という疑問の中で、赫羽の荒鳥ファノによって無残にバラバラに斬り刻まれた。そう、足先から徐々に、失血死させないようにしながら苦痛を与え続けるという、非道の方法によって。

そして別の将校の執務室。六十代後半くらいの将校がモニターに向かって怒鳴る。「話が違うではないか!」と。将校の名はライレー・ブルックルンズ少将。彼の面前に展開されているモニターに映るのはディアマンテだった。

『話?』

「っ! カローラ一佐を八神二佐の前で捕まえれば、君がテスタメントのリーダーとなって私に協力する、という話だ!!」

そう、彼こそがディアマンテの指示によって、セレスの元に武装隊を差し向けた張本人だった。ブルックルンズ少将はディアマンテにそう唆されて、今回の彼直轄の武装隊出動に走った。その結果、セレスは管理局に宣戦布告した。友達(はやてたち)に裏切られたと勘違いして。そして“特務六課”に届いた送信先不明の映像データもまた彼の仕業だ。全てディアマンテの謀ったことだった。

『あー、そういう話もあったな。すまない、ブルックルンズ少将。どうも死んでからはモノ覚えが悪くなったようだ』

「は? 何を言っている!? 死んでからだと!? そんな冗談を聞いてる暇は――っ!?」

突如フードを脱いだディアマンテの素顔を見たブルックルンズ少将の表情が凍りついた。それもそのはず。若かりしときに共に過ごした同僚の顔だったからだ。

「め、メサイア・エルシオン曹長・・・」

『久しぶりだな。お前らに殺されて以来だから大体40年ぶりくらいか』

モニターの向こうには青年とも言える男が居た。綺麗な紫陽花色のサラサラした髪。鷹のように鋭い青い双眸。メサイア・エルシオン元陸曹長。そして、かつての医療局にも所属した名を馳せた医務官。

「ど、どうして・・・何故、あなたが・・・!」

気が動転して背後の壁にドカッ
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