暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
Ep35悲しく愚かな宣戦布告〜Wail and Fury〜
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「あ」

ティーカップを私に差し出すセレス。セレスはやっぱり優しかった。そんなセレスを疑わなアカン事に私は・・・。

『(ちゃう。確かめるために今、ここに私は居るんや)・・・シャルちゃん、どないや?』

どこかで私とセレスを見とるシャルちゃんに念話で尋ねる。でもなかなか返って来ない返事。どうしたんやろ?と思って、もう1度聞こうとしたところで返ってきた。

『・・・セレスは・・・セレスは、魔術師だ』

『・・・そうか』

シャルちゃんの迷いの見える返答に、私はそれしか返せへんかった。今も笑顔で自分の淹れたお茶に満足しとるんか何度も頷くセレスが目に映る。私は「セレス」と呼びかける。セレスは「ん、本題かな?」とティーカップを置いて私を見つめ返してきた。

「私がいま何の任務に就いとるか、セレスは知っとるよな?」

「もち。テスタメント対策部隊の特務六課の部隊長だよね」

「・・・私の信頼する仲間が調べてくれた。テスタメントに関することを出来るだけ多く、な」

「うん、それで? そんな話をあたしにする理由は何?」

「もう、終わりにせえへん・・・?」

いつもの様子と全く変わらんセレスにそう告げる。セレスは変わらずニコニコしとったけど、私がそれっきり黙ると、小さく息を吐いて笑みを浮かべた。

「・・・はぁ、シャルがそっちに付いた時点でこうなることは予想できてた。で? もしかしてこの家の周りはすでに包囲されているのかな?」

私は「このことを知っとるんは六課の隊長陣だけや」と返す。するとセレスは「ありがとう、はやて。まだ捕まるわけにはいかないから助かるよ」とお辞儀してきた。

「やっぱりセレスはテスタメントと関わりのある魔術師なんやな」


「そうだよ。あたし――ううん、私がテスタメント設立者にしてリーダー、ハーデです」

セレスにそう確認を取ると、セレスは居住まいを直してハッキリと自供した。戸惑いつつも私が「動機は、フィレス・カローラ三等空士の殉職か?」と尋ねる。セレスは「それもありますけど、そうですね」と丁寧にそう返してきた。セレスのそんな口調に違和感。なんていうか似合わへん。

「この口調、おかしいですか? ですが、これが私の素ですので了承のほどを。さて。はやて、貴女は今の管理局をどう思いますか? 私たちテスタメントのことを調べたのですから、ある程度の管理局の闇を知ったはずです。私たちはそれを無くし、新たな世代の局員たちの未来を守る。それが私たちの目的。復讐というのは、その過程で起きる上層部(ゴミ)掃除なのですよ」

ティーポットをカチャカチャ鳴らして、新しいお茶をカップに注ぐセレス。私の方にも注ぎながら「毒なんて入っていないので安心してください」と言った。もちろんそんなこと言わ
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