暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
オリジナルストーリー 目覚める破壊者
57話:決意と決戦 皆と一緒なら
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じように考えるような素振りを見せた。
「確かに、クロノの考えも納得できる。士があいつらに連れ去られて、何らかの形で洗脳された…」
「でも普段の彼ではそんな事はまずされない筈。だから怪人達は……」
「―――あの時…私達を逃がす為に重症を負った士君を狙って、だよね?」
そこで声を上げたのは、一番辛い筈のなのはだった。
「で、でも…それはなのはの所為じゃ…」
「ううん、あれは私が無茶しすぎた結果なの」
なのはは目を伏せて呟く。周りにいた全員は声をかける事が出来なかった。
「私が弱かったから、一人で抱え込んで…」
結局は自分も彼も傷ついて…彼はいなくなってしまった。
「さっきだってそう。私は士君を…止められなかった」
そう呟いて、なのはは胸の辺りの服を静かに掴む。その目は、静かな悲しみを帯びていた。
その時、服を掴むのとは逆の手が温もりに包まれた。少し驚いて目を向けると、なのはの手を取っていたのは、隣に座っていたはやてだった。
「でも、今は違うんやろ!」
「っ、はやてちゃん…」
「今は私達がいる。私達だって、皆士を助けたいと思ってる」
「そうですよ、なのはさん!」
「フェイトちゃん…リインちゃん…皆…!」
フェイトとリインフォースの言葉で周りを見ると、そこにいた皆も頷いてくれた。
士を助けたい気持ちは、皆同じ。彼が作り上げた絆は、決して小さなものではなかった。
「助けよう、士君を」
「今度は皆で、一緒に!」
「…うんっ!」
決意は固まった。なのはは流れていた涙を拭い、真剣な顔つきで頷いた。
「…じゃあ、今度はこれから先の話だ」
そのタイミングを見計らってか、クロノが腕を組みながら一歩前に出て言った。皆は一斉にクロノに視線を向ける。
「これから、というと?」
「さっきなのは達が提供してくれた映像で、彼と『月影』という青年の会話を覚えているか?」
ユーノの口から出た質問に、クロノは逆に質問してくる。
「士は確かに、『現地ぐらい自分の目で確認したかっただけ』と言っていた。つまりそれはここで…この地球で何かやるべきことがあって、その為の下見をしていたんじゃないか…というのが僕の考えだ」
「なるほどな〜。となると、奴らは何をやってくると思う?」
クロノの考えを聞いたはやてが思った疑問を投げかけると、クロノは表情をさらに厳しくした。
「憶測の域だけど、一つ最悪のケースを考えてる。それは…彼らによるこの世界の侵略」
「っ、それは…!」
「彼らはいつも、僕達に対して攻撃的に出ていた。闇の書事件の時のプロトWの言っていた言葉……『世界を作り替える』という目的。元々闇の書を狙ったのだって、その力で世界を一度破壊して、そして作り替える事だった
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