それが彼女の願い通りじゃないとしても
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て誰が許しても僕が許さないよ!さー問答無用に連れてけー!」
「わ、解った解った!解ったから殴るなって!一撃一撃は軽いけど・・・って!」
ポカスカという言葉が似合いそうなグーパンチをアルカにお見舞いしまくるルー。
そのパンチの1つがアルカの肩に直撃した。
「俺も行くぞ。姉さんを放っておくなど・・・そんな事したら、俺はもう姉さんの弟を名乗れないじゃないかっ!」
「おーい、戻ってこいよクロスー」
ぐっと拳を握りしめて涙を流すクロスをスバルが正気に戻そうと試みる。
が、当然のように失敗した。
クロスは天を見上げ「姉さん、待っていてくれ・・・必ず俺が助けだす!」とか何とか呟いている。
「もちろん、私達も行くよ」
「ああ、ティアには日ごろから世話になっている。その恩を仇で返す気は毛頭ない」
「それになんか強そうな奴がいる気がするしな!くぅ〜・・・妖精戦闘狂の血が騒ぐぜ!」
サルディア、ヒルダ、スバルも続く。
「私達も行きます!」
「まだギルドに入って少しだけど、ギルドの一員ですから!」
「ティアさんにはいろいろお世話になってるしね」
ウェンディ、ココロ、アランも口を開く。
「あたし達だって!」
「あい!オイラ達はチームだよ!」
「私もティアに救われた・・・私がティアを救うのは当然の事だろう」
「ま、ティアのばーさんがムカつくってのはあるしな」
「おっしゃあ!燃えてきたぞ!」
最強チームも勿論動く。
それだけじゃない。
ギルドの全員が・・・老若男女関係なく、ティアの為に動く。
相手が何であろうが関係ない。
仲間の敵はギルドの敵なのだ。
「・・・全く、ここまで来てしまってはもう止められんな」
ゆっくりと首を横に振り、ライアーは呟く。
フィレーシアンを戻し、微笑んだ。
「俺も行こう。あとで怒られる時は全員一緒だ」
「だな」
「仕方ねーか」
「あい!」
「よーし!ティアのお説教は長いけど、全員覚悟はいいかーっ!」
『おーっ!』
ライアーの言葉にアルカとグレイが苦笑し、ハッピーが笑顔で頷く。
ルーが拳を突き上げて叫び、全員がそれに答えた。
ギルドに騒がしさが戻り、先ほどまでの静寂が嘘のよう。
その空気の中、ヴィーテルシアは狼の姿となり、目を伏せた。
(そうだ、それでいい・・・あの気高きティアを救えるのはお前達しかいないんだ。意志も何も関係なく、お前達はお前達らしく選び、戦え)
枷は外された。
自由を奪うものはもうない。
羽を取り戻した妖精は、空へと羽ばたく。
「よし!行くぞォ!」
『オオッ!』
ナツの声に合わせ、全員が声を揃えて雄叫びを上げた。
その時――――――
「美しい絆だ・・・
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