暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
Ep31白き羽根が散る〜Noche Buena〜
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ぁ、今の私の顔はどうなっているのだろう? おそらく今までの中でトップに入る怒りの形相に違いない。もうここで私がお前らを消してくれる。

「てめぇぇらぁぁぁぁぁーーーーーーーッ!」

そう思って“キルシュブリューテ“を具現させると、ヴィータの怒りの咆哮がこの場に響き渡る。視線を向けた時、視界に入るのは、レヴィ同様にボロボロにされたヴィータとひび割れた“グラーフアイゼン”。

≪Zerst?rungs Hammer≫

一直線にカルド隊に向けて打ち込まれる一撃。カルド隊は回避を試みたけど、完全には避けきれずにドリルに巻き込まれて、地上に落下していった。ヴィータは尚も追撃しようとするけど、力尽きたのかハンマーフォルムに戻った“グラーフアイゼン”を手放して落下。
それを受け止めるシグナム。シグナムも酷い状態だ。騎士甲冑のところどころが破けて、ポニーテールも解けてストレートになってる。そしてなのは。なのはも結構な疲労を見せている。防護服もレヴィやヴィータ達と同じようにボロボロ。

『ディアマンテより各幹部へ。本戦闘は終結した。ただちに帰還せよ』

この場に通信が流れる。視線を向けた先、1つのモニターが展開されていて、そこにフードを被った男が映っていた。ディアマンテ。こいつはヤバい。本能的に悟った。周囲から一瞬で気配が消える。見ればもうどこにもルシルやマルフィール隊はいなかった。

「貴様らを地獄の業火に叩きこむまで、報復せし復讐者隊(オレたち)は何度でも! 何度でも! 何度でも、貴様らの前に現れてやる!」

ずっと下の方からカルド隊の捨てゼリフが響く。それっきりカルド隊の気配も消えてしまった。

『手荒なマネをしてすまない。手加減はしたので、それほど酷いダメージじゃないはずだ』

フードに隠れて見えないけど、ディアマンテは確かになのは達を見ている。それで察した。こいつが、なのは達をこんなにボロボロにした張本人だ、と。なのは達は黙って、ただひたすらモニターの向こうに居るディアマンテを睨みつける。

『君たちに1つ伝えておくことがある。ここオムニシエンスに、障壁展開のための準備が進行されている。発動すれば、我々にとって余所者となる存在を強制的に世界外へと排除する、というものだ。意味はご理解できただろうか。このままその場に留まると、生身で世界の外にはじき出されるということだ』

私を含めたみんなの表情が驚愕に変わる。もしそれが本当なら、生身で宇宙遊泳するということだ。いくら魔導師でも生身でそんなことになったら生きていけるわけもない。

『すぐに帰艦し、自らの(あし)でお帰り願おう。それでは、これで失礼するよ』

モニターが消える。私たちはそれから何も声には出さずに、“ヴォルフラム”へと戻った。今回の戦い、私たち
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