暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
Ep29それは少し前の出来事〜Return〜
[10/12]
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
か【我々に空腹という概念が無いが、カタリナは違う。時間的に見ても昼は過ぎている。歩きながら、もしくはカフェテラスで食事を採るのがいいと私は思うが】」
驚いたことにルシリオンは的確なプランを立てて提案してきた。私はそれに賛同し、軽く周囲を見回して、ファーストフード店を発見する。店内に入り、早速注文。カタリナは最初は遠慮していたが、空腹に耐えきれなくなったのかキッチリ注文した。
(よかった。世間の常識を散々蓄えたおかげで、恥をさらさずに済んだな)
それにしても、店内に居た客や店員の視線が私やルシリオンに集中していたが、あれはどういうことなのだろうか。“テスタメント”の幹部というのがバレたというのは考えづらい。何せ顔を晒していない。管理局が公開したというのなら話が別だが、そのような情報は入ってきていない。
何はともあれ、再びカタリナの母親の捜索を開始。もちろん昼食を済ませながらだ。しかしなかなか見つけることが出来ない。母親の方も探しているはずだが、一向にぶつかることがない。
【どう思うサフィーロ。まさか、と私は思っているのだが】
【私もそこに行きついている。最悪それだな。母親がカタリナとはぐれたことに気付いていない。普通ならありないことだろうが、母親が気付かないほどに何かに集中しているか、それとも別の理由か】
そうでないことを祈る。母親の方もきっとカタリナを探している。そうでないのなら、私の多少の怒りの矛先に立ってもらうことになる。
昼食も済ませ、ショッピングモールへと移動して捜索開始。
「ここから来た」
するとルシリオンの肩の上に居るカタリナがそう教えてくれた。つまりはこのエリア一帯で母親とはぐれたということだ。さらに人ごみが増えるが、知ったことではない。人通りの多い所を選び、カタリナの母親を探す。
そんなとき、広い通路の真ん中に小さな店を構えたアクセサリーショップに目が行った。ヘアピン。主はやてやリインフォースUの髪にもあった。手に取って見てみる。主はやてやリインフォースUに似合いそうだ。そう思っていると、背後からカタリナを降ろしたルシリオンが覗き込んできた。
「珍しいな。それが欲しいのか? ノーチェブエナ」
「ん? いや、そうではなく――」
言い切る前に、ルシリオンは私の手からヘアピンと別のヘアピンを取り、店員に「いくらだ」と尋ね、代金を払った。唖然としていると、ルシリオンはヘアピンを私とカタリナに手渡した。
「君が物欲しそうな表情を見せるのは珍しい。というより初めてじゃないか?」
実際はそうではないんだが、折角贈ってもらったのだ。ここは素直に礼を言うのが一番だろう。
「あり――」
「彼女さんにプレゼントとは。お兄さん、やるねぇ〜」
ありがとう、と言おうとし
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ