モノローグ - monologue -
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何故分からない!
危険? 実験に危険はつきものだ、今更何を偉そうに!
誰もが夢見る、竜の脅威から解放された安息の地。
街から街へと馬を駆る商人も、人々を守るため体を張って竜を狩るハンター達も、彼らの帰りを待つその家族も。誰も竜という恐怖、その身と愛する者の“死”に怯えずに済むのだ。
そんな世界の実現のさきがけとなる合成竜の研究は、剣やら槌やらを振り回すより余程能率的ではないか!
いつまで原始的な行動しか取らないのか。我々人間は、鋭い爪も牙も、堅い鱗も、空へ逃げる翼も持たない。だが、なによりも切れる頭脳を持っているからこそ、今までこの凄まじい野生の脅威から身を守ってきたのだ。
それを今使わないでどうする!
クソッと悪態をついたとき、後方、研究室の入り口から不思議な響きの声が響いた。
「その通りよ」
低い、しわがれた老人の、しかし瑞々しく、若き青年のような力強さも秘める声だった。
その場にいた誰もが振り向く。闇からぬらりと現れた影は――――光だった。
…
――…
――――…
――――――…
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