ターン4 変幻忍者と太古の鼓動
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だけど、いくらなんでもあんな若いのにプロデュエリストなんてことはない、ただの偶然の一致だろう。そもそも僕でも勝てたし。
しかしそうすると、エドなんて名前に聞き覚えはないわけで。
「いや、ちょっと。それで?そのプロがどうかしたの?」
「今日十代にデュエルを挑んで、直前に買ったパック8つを組み合わせただけのいい加減なデッキであの十代を苦戦させたんだ。なんでも、この学校に新入生として入ったらしい」
…………ん?いやいや、まさかね。まさかあのエド、確かに胡散臭かったけどアレがプロなんてことはないだろう。
「ちなみに写真がこれだ」
「!?」
万丈目が取りだした1冊の雑誌。その翔愛読のデュエルモンスターズ情報誌には、まぎれもなくあのエドの顔写真がプリントされていた。
写真を見つめたままフリーズして動かなくなった僕を見て何かを察したのか、真剣な面持ちで顔を近づけてくる万丈目。
「まさか、お前の所にも奴が来たのか!?」
「う、うん………なんとか勝ったけどね、明らかに手は抜かれてたよ。天空の聖域軸の天使デッキだった」
「間違いない。それがさっきも言った、パック8個の寄せ集めデッキだ」
うわあ、としか言いようがない。あれ結構強いデッキだと思ったけど、まさかそんな寄せ集めにあれだけ苦労させられたのか。ひきつった顔を見てどれほど苦戦したのか大体の見当がついたらしく、憐みの視線を向けてくる万丈目。
「………お前の場合はあいつのプレイングがどうこうというより、デッキ枚数60枚限界までぶち込んでるのが原因だと思うぞ」
「さ、最近頑張って1枚抜いたから今は59枚だもん」
そこは全然違う。気分的にも、そして数学的にも素数かそうでないかという明らかな違いがある。
「それは同じだバカ」
「ぶーぶー。最近ユーノに似てきてない?口の悪さとか性格の悪さとかねじれた根性とか目つきの悪さとかその他もろもろエトセトラ」
「お、お前なあ………はあ、もういい。聞いた俺が馬鹿だったのかもしれん。それに、俺たちにはまだ理解できんプロの中での常識なのかもしれんしな」
ため息とともに会話を切り上げ、つかみ合いのけんか一歩前にまで発展していた剣山と翔の罵り合いを止めに行く万丈目。と、そうだ。ユーノの話をして思い出したけど、1つ聞いておきたいことがあったんだ。
「そういやさ万丈目、どっかでユーノ見てない?なんか今朝からずっといないんだけど」
「ふむ、そういえば見てないな。まあ、この名探偵万丈目サンダーの力を貸してほしいというのなら別に考えてやらなくもな……」
「そっかー。おっかしいなあ、どーこ行っちゃったんだろ」
「人の話を聞け!」
多少気にかかることこそあったものの、その日はこうして全体的には平和なまま過ぎてい
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