暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
Ep28女帝の洗礼〜Emperatriz Bautismo〜
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っ!』

ティアがそう念話で言い放ちながら先行していく。あたしも『うん!』と強く頷いて、ティアの後に続く。でも “レジスタンス”が「行かせると思うなよ!」って、あたし達の行く手を拒むために立ち塞がった。

「邪魔をするな!」

――鋼の軛――

そんな“レジスタンス”を閉じ込めるように白い帯が地面から生えてきた。

「往け。たとえ我に神秘が無くとも、お前たちの道くらいは作れる」

「「ザフィーラ!」」

狼形態のザフィーラが佇んでいた。あたしとティアは「お願いします!」と頭を下げつつ、ザフィーラの脇を通ってお母さん達の元へと急ぐ。

「ティア! あそこ!」

「ええ! 確認したわ! 間違いない、お兄ちゃんと、あんたのお母さんよ!」

大混戦だった戦域から少し離れた場所。そこにお母さんとティアのお兄さんが居た。向こうもあたし達に気が付いたのか歩くのを止めて、ただ、あたし達の方を見る。

「お母さん。お母さんは・・・ううん、お母さんの目的は何?」

「お兄ちゃんも。お兄ちゃんはどうして、何が目的でここに居るの?」

問い質す。お母さん達の目的を知りたい。そう、“テスタメント”の目的としてじゃなくて、未練(ねがい)の方が知りたい。

「さっきね、ギンガやゲンヤ(おとう)さんにも同じこと聞かれたの」

「え・・・? ギン姉とお父さんに・・・会ったの・・・?」

予想外の返しに呆然となる。お母さんはただコクリと頷いて、被っていたフードを脱いだ。視線はひたすらあたしに向けて、お母さんはゆっくりと続きを話し始める。

「ついさっきまでミッドで、ある違法魔導師集団を追っていたの。追い詰めるところまで行っていたんだけど、ゲンヤ(おとう)さんの108部隊に捕捉されててね。それで少し話をしたの。そして、今のスバルのように聞かれた、目的は何?って」

「それで、どう・・・答えたの・・・?」

「それは――・・・って! 何をするつもり!?」

お母さんがあたし達の背後を見て、驚愕の声を上げた。さらにティアのお兄さんも「何を考えているんですか、マスターは!?」って、あたし達の背後を見て驚いている。だからあたしもティアも後ろを振り向いたんだけど・・・。
山脈と山脈の間にあったポッカリ空いていた空間。確かに、そこはさっきまで何も無かったはず。それなのに今は違う。しっかりとそこに存在している。

「ねぇ、スバル。アレ、もしかして・・・大きさが違うけど・・・」

「う、うん。シャルさんとルシルさんの記憶の中で見たアレ、だよね・・・」

大きさというより高さは2倍くらいだけど、確かにアレだ。

「スバル、今すぐここオムニシエンスから離れなさい!」

「もうすぐ障壁が展開され直す。その前に、
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