こんなランキングがあったら不登校になってるよね
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も、単細胞過ぎることも。良くも悪くも、隼人は素直な奴だ。
「それに、スポーツでも特にバスケはあいつ、リトルリーグじゃ代表に選ばれてるし。勉強は、まぁ一位はお前の妹だけど、二位だし」
「だからどうした? つまりそれでお前はあいつに負けたとでも言うつもりか?(ドヤ顔)」
「……いや、なんでお前がドヤ顔なのかわからん」
「爆ぜろリア充! 弾けろ爆発しろぉ!」
「やめて。負け犬みたいだからやめて」
とりあえず奇声をあげて叫んでみた冥星だが、すっきりしただけで根本的な解決には至ってない。深呼吸し、IQ200(になる予定)の頭脳をフル回転させた。やがて冥星はにやりと悪人じみた笑みを隼人へと向ける。若干距離を置き、隼人は冥星の答えを待った。
「いいことを、思いついた」
「いや、いいことじゃねーだろ絶対」
「黙れ。こいつを、仲間に引き込むぞ」
「おお! 達也をか! たのしそーじゃねぇか!」
「そうだろうそうだろう」
「で、どうやって仲間に誘い込むんだ?」
「そんなのは至極簡単。古来より、小学生が友達になるための方法など、一つだ」
隼人は冥星の答えを聞き、なるほど、と思いつつ、やっぱりこいつ、バカだなぁ、と親友のドヤ顔を温かく見守った。ちなみに有坂 達也は隼人の知人であり、隼人自身は特に何もする必要がないことは、もちろん冥星には黙っておいた。
「たぁぁぁぁのぉぉぉもぅぅぅ!!」
場所は学校の体育館。放課後のクラブ活動が活発なこの学校では夕方も子供たちの姿がちらほらと目に映る。普段、チャイムと共に全力で家に帰るはずの冥星が、この時間帯に学校に残っているのは奇跡に近い。いや、既にめんどくさいし、お腹も空いたし、帰りたいのだが、またまた宣言した手前、そんなことをしては男が廃る、らしい。
「じゃあ……さっさと仲間にして、帰るか」
「お前、めんどくさくなったんだろ。相変わらず適当だなぁ」
どうとでもいえ、という風に隼人を無視し、勢いよく体育準備室のドアを開けた。腹が減ると途端に機嫌が悪くなる冥星を止められるものは、明子ぐらいなのだ。
「なに、お前ら?」
当然のようにバスケットシューズを履いた少年たちは入ってきた異端者を訝しげに見下ろした。
なんだろうか、この醸し出されるイケメン臭は? バスケットボールをしているだけでここまで差をつけられるというのか? まさか、バスケをするとイケメンになるというのか!?(注:そんなことはあり得ません)
冥星は出鼻を挫かれたように恐縮してしまった。自分は異世界に迷い込んでしまったような錯覚を覚えた。ここは違う、ここは俺の場所じゃない。具体的に言えば、今すぐに逃げ出したい!
「隼人じゃん、どした?」
「よお、達也。お前にケンカ売りたいってやつがいてさ」
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